外部監査人は誰に頼めるか|監理支援機関の要件・監査頻度・依頼の時期

外部監査人は誰に頼めるか|監理支援機関の要件・監査頻度・依頼の時期

育成就労の監理支援機関の許可申請に着手した組合から、よく相談を受けるのが外部監査人の人選です。

申請書には外部監査人の氏名を記載し、添付書類として就任承諾書や誓約書なども提出します。

つまり、書類を作り始める段階で「誰にお願いするか」が決まっていなければ、そこで手が止まります。
実際には、顧問弁護士なら誰でもよいのか、組合の監事を兼ねられるのか、会員企業と関係のある行政書士はどうなのかなど、個別に判断が必要です。


外部監査人の要件は、育成就労法第25条第1項第5号と施行規則第47条に定められており、出入国在留管理庁の運用要領第5章で具体的な考え方が示されています。

さらに、外国人技能実習機構のFAQにも、外部監査の実施方法や外部監査人の養成講習など、申請実務で確認しておきたい事項が掲載されています。

この記事では、外部監査人に誰を選べるのか、選んだあとにどのような業務が発生するのかを、申請担当者が判断しやすい順番で整理します。

G-Star HR Link株式会社は、浜松を拠点にネパール人材の紹介と受け入れ支援を行う登録支援機関(登録番号25登-011561)です。
私たちは監理支援機関ではないため、監理支援機関の許可申請を代行する立場ではありません。

一方で、特定技能の支援を実際に運用している立場から、監査や記録が現場でどのように回るのか、外部監査人に依頼した場合にどの程度の対応が必要になるのかという実務面は日常的に見ています。

この記事は、2026年8月5日改正後の育成就労制度運用要領と外国人技能実習機構の最新FAQをもとに整理しています。
改正前の解説と内容が異なる場合は、一次情報を優先してください。

なぜ外部監査が義務なのか|法第25条第1項第5号が求めていること

組織の外側から第三者が業務の記録を確認している構図

技能実習にあった「外部役員か外部監査か」の選択がなくなった

育成就労法第25条第1項第5号は、監理支援機関の許可基準としてこう定めています。

監事その他法人の業務を監査する者による監査のほか、監理型育成就労実施者と主務省令で定める密接な関係を有しない者であって、職務の執行の監査を公正かつ適正に遂行することができる知識又は経験等を有することその他主務省令で定める要件に適合するものに、主務省令で定めるところにより、役員の監理支援事業に係る職務の執行の監査を行わせるための措置を講じていること。

出典: 出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度運用要領」第5章(2026年8月改正版)第2節第5(5-23)

ここで重要なのが、「監事その他法人の業務を監査する者による監査のほか」という部分です。
法人内部の監査とは別に、外部の者による監査を置くことが求められています

技能実習では、法第25条第1項第5号が「外部役員」または「外部監査」の選択制でした。
これに対し、育成就労法にはこの選択肢がありません。
したがって、技能実習で指定外部役員方式を採ってきた組合は、新たに外部監査人を選任する必要があります。

許可申請の他の基準(法人形態・常勤役職員の人数・財産的基礎など)は監理支援機関の許可申請|監理団体が2027年4月までに取り直すもの監理団体の許可更新はどうなるか|育成就労への切替と「みなし」の条件で扱いますので、この記事は外部監査人という人選の一点に絞ります。

制度が外部の目に期待していること

外部監査が義務付けられているのは、単に監理支援機関の業務をチェックするためではありません。

運用要領は、監理支援機関が育成就労実施者との関係で中立的に業務を行うことが不可欠である一方、実際にはその中立性の確保が難しい側面もあると説明しています。
そこで、法人の外から監査する者を置き、中立的な業務運営を担保する仕組みになっています。

外部監査人は、監理支援機関による育成就労実施者への監査などが適正に行われているかを、法人外部から監査する者です。
法人・個人のいずれでもなれます。
見る対象は育成就労実施者そのものではなく、監理支援機関の業務です。

さらに運用要領は、外部監査人が育成就労外国人の外部通報窓口としての役割を果たすことも望まれるとしています。
義務ではありませんが、外部監査だけでなく、通報窓口としての役割まで担える人を想定して依頼するかは、人選を考えるうえで押さえておきたいポイントです。

外部監査人になれる人・なれない人|規則第47条の要件と欠格事由

外部監査人の要件と欠格事由を1つずつ確認していく作業の場面

満たすべき4つの要件(規則第47条第2項)

外部監査人には、規則第47条第2項の4つの要件をすべて満たすことが求められます。
運用要領は、申請時点だけでなく、監理支援機関の許可を受けている間を通じて要件を満たす必要があるとしています。

要件

確認ポイント

第1号

過去3年以内に、告示で定める外部監査人に対する講習を修了していること

修了日から3年。申請時点で期限内か

第2号

弁護士・社会保険労務士・行政書士(各法人を含む)その他育成就労に関する知見を有する者

試験に合格していても未登録なら不可

第3号

イからチまでの欠格事由のいずれにも該当しないこと

組合・傘下企業・送出機関との関係

第4号

外部監査人の氏名を機構がインターネットで公表することへの同意

公表を説明して承諾を得る

出典: 「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則」第47条第2項(育成就労制度運用要領 第5章)

なお、機構FAQの7-18では、個人は氏名、法人は法人名を機構ホームページで公表すると明記されています。
2026年8月改正後の提出書類にも、この公表への同意が必要であることが記載されています。

「その他育成就労に関する知見を有する者」の中身

先ほどの表にある規則第47条第2項第2号には、弁護士、社会保険労務士、行政書士に加えて「その他育成就労に関する知見を有する者」とあります。
この「その他」は、誰でも経験や実績があれば該当するという意味ではありません。

運用要領は、具体的に


①出入国又は労働に関する法令について高度な知識・経験を有する者
②外部監査人に係る講習実施機関として告示されている機関であって相当の実績がある者

の2類型を示しています。

①は、出入国・労働関係法令を研究する大学教授など、知識・経験を客観的に評価できる者です。
機構FAQも、過去に技能実習制度で外部監査人を務めていた実績だけでは足りないと明記しています。

②については、直近2事業年度のいずれかの年に外部監査人に係る講習を20回以上実施していることに加え、営利を目的としない法人であることが基準です。
また、公認会計士・税理士・司法書士は、「士」であることだけでは外部監査人になれないとFAQで明示されています。

欠格事由(規則第47条第2項第3号イ〜チ)

外部性を担保する欠格事由は、規則第47条第2項第3号がイからチまで定めています。
運用要領は、第47条第1項の「育成就労実施者との密接な関係」も含め、外部監査人になれない者を10類型に整理しています。
主な関係先で分けると、次のようになります。

  • 監理支援先の企業
    監理支援を行う、または過去5年以内に行った育成就労実施者とその役職員、これらの者の配偶者・二親等以内の親族

  • 組合の内部・構成員
    監理支援機関の役職員(過去5年以内を含む)、対象分野の事業を営む構成員とその役職員(同)

  • 同業
    監理支援先以外の育成就労実施者とその役職員、他の監理支援機関とその役職員

  • 送り出し側
    取次ぎを行う外国の送出機関とその役職員(過去5年以内を含む)

  • 欠格・包括規定
    法第26条の欠格事由に該当する者、その他、監理支援機関やその役職員・構成員との関係などから、外部監査の公正を害するおそれがある者


実務で注意したいのが最後の包括規定です。
運用要領は「社会生活において密接な関係」を具体化し、例えば監理支援機関から会費の支払いを受ける法人などを挙げています。

また、監理支援機関自身と顧問契約を結ぶ弁護士等は、それだけで密接な関係には該当しないとしています。

一方、傘下の育成就労実施者の顧問であれば別です。
さらに、監理支援機関の役職員の配偶者・二親等以内の親族も例示されています。

出典: 出入国在留管理庁「育成就労制度運用要領」第5章第2節第5(5-25〜5-27)、規則第47条第1項・第2項第3号。

実際に何をするのか|3か月に1回以上の確認と、年1回以上の同行監査

規則第47条第3項が定める2種類の監査

依頼を受けた人に発生する仕事の量は、規則第47条第3項にあります。2つの号で、性質の違う監査が2種類定められています。

第1号(定期の確認)

第2号(同行監査)

頻度

各事業所につき3か月に1回以上

各事業所につき1年に1回以上

確認すること

育成就労実施者への監査その他の組合の業務が適正に実施されているか

育成就労実施者への監査が適正に実施されているか

方法

①責任役員及び監理支援責任者から報告を受ける ②事業所で設備を確認し帳簿書類その他の物件を閲覧する

組合が行う育成就労実施者への監査(規則第67条第1号・第2号)に同行する

結果

結果を記載した書類を組合に提出

結果を記載した書類を組合に提出

出典: 「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則」第47条第3項(育成就労制度運用要領 第5章 5-24)

「各事業所につき」とされているため、事業所数で必要な対応回数が変わります
3か所なら定期確認は年12回、同行監査は年3回以上となり、必要な稼働量も大きく変わります。

「1年に1回以上」の数え方には注意点がある

「年1回」は、単純に事業年度ごとに1回実施すればよいわけではありません
運用要領は、事業年度中に1回以上実施したうえで、前回の同行監査の実施日を起算日として1年以内に次回を実施する、としています。

初回が5月10日なら、次回は翌年5月10日までです。
事業年度だけで管理すると期限を超えるおそれがあるため、実施日を基準に次回期限を管理しておきます。

なお、傘下のすべての育成就労実施者に同行する必要はありません。
基準は監理支援機関の「各事業所につき」年1回以上です。
監理支援先の企業数と必要な同行回数は一致しないため、稼働量を見積もる際は、まず監理支援事業を行う事業所数を確認します。

作った書類はどう扱うのか

外部監査の結果を記載した書類は、法第41条の帳簿書類として事業所に備え置く必要があります。
書面に代えて電磁的記録で作成・保存でき、外部監査人から監理支援機関への提出も電子的に行えます。

また、電磁的に保存された帳簿書類は、実地確認に先立って電子提出を受け、確認を効率化することも可能です。

ただし、事業所に適切に備え付けられているか、事前資料が実態を反映しているかは、実地で確認する必要があります。

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顧問弁護士・組合の監事・構成員の行政書士はどうか|FAQで示された線引き

条文だけでは迷いやすいケースを、機構が具体的に回答

外国人技能実習機構の「よくあるご質問(監理支援機関の許可申請関係)」には、外部監査人の選任について、顧問士業、組合の監事、構成員である行政書士法人、親族、講師、賃貸人など、具体的な人物・関係ごとの質問と回答が掲載されています。

2026年にも複数回更新されており、条文や運用要領だけでは判断しにくい場面を確認するうえで重要な資料です。

以下は、機構の回答を整理したものです。
表の「なれる」は、他の要件を満たし、欠格事由にも該当しないことが前提です。
個別のケースで判断に迷う場合は、機構の施行日前申請コールセンター(0570-011-300、平日9:00~17:00)への確認が確実です。

どういう人か

可否

機構の回答の趣旨

組合と顧問契約を結んでいる弁護士・社労士・行政書士(各法人を含む)

なれる

要件に適合し欠格事由に該当しなければ可

構成員と顧問契約を結んでいる士業(その構成員が監理支援を行う育成就労実施者である場合)

なれない

当該弁護士等は外部監査人にはなれない

同上(その構成員が育成就労実施者でない場合)

なれる

要件に適合し欠格事由に該当しなければ可

組合の構成員である行政書士法人、および同法人に属する行政書士

なれない

構成員および構成員の役員・職員が該当

組合の代表者の配偶者・二親等以内の親族

なれない

役員と社会生活において密接な関係を有する者

組合の監事(行政書士か否か、員外か否かを問わない)

なれない

監事は当該組合の役員であるため

入国後講習の法的保護科目の講師を有償で依頼している社労士

なれる

要件に適合し欠格事由に該当しなければ可

組合の事務所の賃貸人である行政書士

なれる

要件に適合し欠格事由に該当しなければ可

従前、組合の役員であった者

退任から5年超なら

退任から5年を超えていれば該当しない

他の監理支援機関の役職員

なれない

特定の監理支援機関の役職員である者は不可

複数の監理支援機関(監理団体を含む)での兼任

できる

要件・欠格の確認を通れば可能

出典: 外国人技能実習機構「よくあるご質問(監理支援機関の許可申請関係)」⑦外部監査に関するもの

この表から読み取れる線の引き方

判断するときは、まず「誰と、どのような関係にあるか」を分けて考えると分かりやすくなります。

一つ目は、監理支援機関の内部にいる人かどうかです。
監事は組合の役員なので外部監査人にはなれません。
代表者の親族についても、外部性を損なう関係として除外されます。

一方、監理支援機関そのものの顧問弁護士や、事務所の賃貸人、講師などは、それだけで直ちに外部監査人になれないわけではありません。

二つ目は、監査の対象となる育成就労実施者との関係です。
監理支援先の企業と顧問契約を結んでいる弁護士などは、外部監査の公正を害するおそれがあるため認められません。
構成員についても、単に「組合員だから」という一言で判断するのではなく、運用要領が定める外部性の要件と、その企業が育成就労実施者であるかを確認する必要があります。

まずは、外部監査人候補者と監理支援機関、構成員、監理支援先との関係を一つずつ洗い出すのが実務上の近道です。

法人に依頼する場合の追加論点

外部監査人は法人でも選任できます。
ただし、その場合は「監査実施責任者」を決める必要があります。

運用要領は、実際に実地監査を行い、その監査を指揮担当する者が外部監査人の講習を受講していることを求めています。
法人の役職員から複数の監査実施責任者を選任することも可能です。
事業所が複数ある組合では、担当者を分けて対応できる点が実務上のポイントになります。

申請時は、参考様式第2-5号「外部監査人の就任承諾書及び誓約書並びに概要書」に監査実施責任者の氏名を記載します。

また、「その他育成就労の知見を有する者」に該当する法人・個人として申請する場合は、その資格・知見を確認できる資料の提出が必要になります。

経過措置|技能実習の講習修了者は外部監査人に選任できる

技能実習の講習修了者は、経過措置で外部監査人に選任できる

育成就労制度の外部監査人には、原則として所定の養成講習を修了していることが求められます。

ただし、制度開始時の経過措置として、育成就労法の施行前に技能実習制度の養成講習を受講した者も、外部監査人に選任できます。
出入国在留管理庁の運用要領第8章では、外部監査人に対応する技能実習の講習として「監理責任者等講習」を明示しています。
つまり、現在の監理団体で外部監査人を務めている人が、一定の条件を満たしていれば、その講習実績を育成就労制度でも活用できます。

一方、育成就労制度の養成講習も別途設けられており、外部監査人は「監理支援責任者等講習」の対象です。
講習を修了して選任された後も、3年ごとに養成講習を受講する必要があります。
一度受講すれば終わりではない点は、今後の外部監査人選任を考えるうえで押さえておきたいところです。

旧「指定外部役員」だった方には経過措置がある

技能実習で指定外部役員を置いていた組合では、「以前の指定外部役員に、育成就労の外部監査人を依頼できるのか」が問題になります。

規則附則第5条は、施行日前に監理団体の非常勤の指定外部役員であった者について、一定の条件を満たせば、第47条第2項第3号イの「申請者の役員・職員等」に関する外部性の要件を適用しないと定めています。

対象となるのは、①非常勤の指定外部役員であったこと、②監理事業に関する業務に従事していなかったこと、の両方を満たす人です。

単に「指定外部役員だった」というだけでは足りません。
過去にどの業務を担当していたかを記録で確認しておきましょう。

なお、この経過措置は第3号イの適用除外に限られるため、講習、資格・知見、公表への同意など、外部監査人の他の要件は別途満たす必要があります。

事業所で帳簿書類と設備を確認している監査の場面

いつ・誰に依頼するか|許可申請から逆算して決める

外部監査人は、申請書類を整える段階までに決めておく

外部監査人は、申請書に氏名または名称を記載することになっています。
さらに、概要書、就任承諾書、監理型育成就労に係る誓約書の写しも添付するため、申請書一式を整える段階では、誰に依頼するかが決まっている必要があります。
規則第42条・第43条、参考様式第2-5号で確認できます。

申請時期について機構は、監理支援事業を開始する6か月以上前の申請を強く推奨しています。
2027年4月1日から開始したい場合は、2026年9月30日までの申請が目安です。
ただし、これは法令上の申請期限ではなく、早期の許可を希望する場合の推奨時期です。

したがって、外部監査人の人選は申請期限から逆算します。
候補者の要件確認、講習の受講状況、業務量と役割、氏名公表への同意、参考様式第2-5号の作成までを先に進めておくと、申請直前に止まりにくくなります。

順序

やること

詰まりやすい点

1

候補者の洗い出しと欠格チェック

顧問契約の相手が育成就労を受け入れるかの確認

2

稼働量と役割の共有

事業所数×4回の定期確認、×1回以上の同行監査

3

講習の受講状況の確認

未受講なら開催日程待ち。3年ごとの受講が必要

4

氏名の公表への同意

機構ホームページに氏名(法人は法人名)が出る

5

参考様式第2-5号の作成・署名

法人は「④監査実施責任者の氏名」欄の記載

6

許可申請書への記載と提出

提出先は機構本部審査課分室(本部と住所が違う)

出典: 外国人技能実習機構「監理支援機関許可施行日前申請」(令和8年7月10日更新)および「育成就労制度運用要領」第5章

誰に声をかけるか|外部監査人の候補を3方向から探す

候補者を探すなら、まず3方向から当たると効率的です。

1つ目は組合の顧問弁護士・顧問社労士・顧問行政書士です。
組合の顧問であることだけで外部監査人になれないわけではありません。
ただし、監理支援先となる会員企業の顧問も兼ねていないかは確認が必要です。

2つ目は、外部監査人に係る講習実施機関として告示された法人です。
直近2事業年度のいずれかで20回以上の講習実績などの要件があります。

3つ目は、技能実習で外部監査を経験した方です。
ただし、その経験だけで要件を満たすわけではなく、弁護士・社労士・行政書士などの資格や、その他の知見要件を確認します。
複数の監理支援機関で外部監査人を兼任することも、要件を満たせば可能です。

選任したあとの維持|外部監査人の要件はその後も確認する

外部監査人に変更が生じた場合は、変更届出が必要です。
外部監査人は許可申請書の記載事項なので、変更後の手続を忘れないようにします。
選任後も、講習の受講時期、資格・知見の要件、監理支援先との関係に変化がないかを確認しておくことが重要です。

特に、会員企業が新たに育成就労を始め、その企業の顧問を外部監査人が兼ねるようになるケースには注意が必要です。

なお、育成就労計画の認定申請は監理支援機関の許可申請とは別の手続です。
傘下企業への説明では混ぜないよう、育成就労計画の認定申請|2026年9月1日開始・施行日前申請で揃える書類もご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 組合の顧問弁護士に外部監査人をお願いしても問題ありませんか。

A.問題ありません。
機構のFAQでは、監理支援機関と顧問契約を結ぶ弁護士等でも、他の要件を満たし欠格事由に該当しなければ外部監査人になれるとしています。
ただし、その弁護士が監理支援先である育成就労実施者の顧問も務めている場合は、外部監査人にはなれません。

Q2. 技能実習で長く外部監査人をお願いしてきた方に、そのまま続けてもらえますか。

A.可能です。
ただし、技能実習で外部監査人だった実績だけでは要件を満たしません。
弁護士・社会保険労務士・行政書士などの資格・知見要件を確認し、欠格事由にも該当しないことが必要です。
講習については、技能実習の「監理責任者等講習」を修了している場合、経過措置の対象となります。

Q3. 外部監査人の報酬の相場はどれくらいですか。

A.公的な報酬相場や上限は定められていないため、一律の目安はありません。
見積もりは業務量から考えるのが基本です。
各事業所につき年4回以上の定期確認と、年1回以上の同行監査が必要です。
帳簿書類を電子的に事前確認できる場合は、実地確認の工数を抑えられることもあります。

まとめ

  • 外部監査は、育成就労では必須
    技能実習のように「外部役員か外部監査か」を選ぶ仕組みはなく、外部監査の措置が必要。

  • 外部監査人には4つの要件がある
    過去3年以内の講習修了、士業または育成就労に関する知見、欠格事由への非該当、氏名公表への同意。
    これらは許可を受けている間も満たす必要がある。

  • 業務量は事業所数で変わる。
    各事業所につき3か月に1回以上の確認と、年1回以上の同行監査が必要。
    同行監査はすべての育成就労実施者を対象とする必要はない。

  • 人選では関係性の確認が重要。
    組合自身の顧問弁護士などは要件を満たせば選任できるが、監理支援先の顧問、監事、一定の親族関係者などは認められない。

  • 経過措置も確認しておく。
    技能実習の監理責任者等講習にはみなし措置があり、一定の元指定外部役員には第3号イの5年要件の適用除外がある。

  • 報酬に公的な相場はない。
    事業所数と必要な監査回数から工数を見積もり、年間の対応量を共有して依頼するのが実務的。

次に読むべき記事:

人を探す工程は、書類を書く工程より前に始まる

外部監査人の人選は、条文を読んで終わる話ではありません。
候補者に声をかけ、必要な稼働量を説明し、講習の受講状況や欠格事由を確認し、氏名が公表されることにも同意してもらう必要があります。
断られる可能性も考えれば、申請書の作成より前から動き始めるのが現実的です。

私たちは監理支援機関ではないため、許可申請の代行や外部監査人の紹介は行っていません。

一方、ネパールからの人材受け入れに関わってきた立場から、受け入れ体制や日本語水準、現場での支援・記録の運用についてはご相談いただけます。

お問い合わせからご相談ください。

本記事は公表資料をもとに整理しています。
申請時には、出入国在留管理庁・外国人技能実習機構の最新情報をご確認ください。