監理支援機関の許可申請|監理団体が2027年4月までに取り直すもの

監理支援機関の許可申請|監理団体が2027年4月までに取り直すもの

「20年以上、監理団体として実習生を受け入れてきた。育成就労になっても、看板が変わるだけだろう」
——そう考えている組合役員の方は少なくありません。


しかし、育成就労では監理団体の許可がそのまま監理支援機関の許可に変わるわけではありません
既存の監理団体が育成就労の監理支援機関として業務を行うには、新たに許可申請が必要です。

本記事では、監理支援機関の許可申請について、要件の変更点、外部監査人の選任、施行日前申請の流れを、出入国在留管理庁と外国人技能実習機構の公表資料に沿って整理します。

特に注意したいのが2026年9月30日です。
これは法律上の申請期限ではありません。申請受付は2027年3月31日まで続きます。

ただし、2027年4月1日の施行日から早期に監理支援事業を始めたい場合は、2026年9月30日までの申請が案内されています。
なお、この日までに申請しても、4月1日の許可が保証されるわけではありません。



私たちG-Star HR Linkは、浜松を拠点に、ネパール現地の自社日本語学校・トレーニングセンターから人材を紹介しています。
登録支援機関であり、監理支援機関ではありません。
送り出し側として複数の監理団体の実務を見てきた立場から、公表資料を組合目線で整理しています。
個別の申請可否を判断するものではありません。情報は2026年8月25日時点です。

監理団体の許可は引き継がれない|2027年4月に何が切り替わるのか

制度の切り替わりの節目に、カレンダーと申請書類を前に打ち合わせる日本人の担当者2名

「新たに監理支援機関の許可を受ける必要がある」と明記

「監理団体の許可が、そのまま監理支援機関に引き継がれる」と考えてはいけません。
出入国在留管理庁の「育成就労制度Q&A」Q33は、監理団体が育成就労の監理支援業務を行うには、

新たに監理支援機関の許可を受ける必要があります

と明記しています。

ただし、2027年4月1日に現在の監理団体の許可が一斉に消える、という意味でもありません。

技能実習制度には経過措置が設けられており、施行後も一定の場合に技能実習制度が継続します。
また、Q&A Q39では、施行日後に監理団体の許可期間が満了する場合でも、監理支援機関の許可を受けていれば、技能実習制度の一般監理事業の許可を受けたものとみなされ、別途更新する必要はないとされています。

つまり、「許可の引継ぎ」ではなく「新たな許可を取得したうえで、技能実習側にも経過措置がある」と理解するのが正確です。

育成就労の許可申請が集中へ|監理団体3,755件が対象

機構の令和6年度業務統計によると、監理団体は令和7年3月31日時点で3,755件(一般監理事業2,130件・特定監理事業1,625件)。

一方、令和6年度に新たに許可された監理団体は105件でした。

育成就労の監理支援機関の許可申請では、多数の申請集中が見込まれています。
全団体が申請するとは限りませんが、施行日に向けて申請が集中する可能性を踏まえ、早めに準備を進めることが重要です。
出典: 外国人技能実習機構「令和6年度業務統計 概要」(令和7年10月7日公表)

なお、制度そのものと技能実習との違いは受入企業向けに別途整理しています(育成就労制度とは育成就労と技能実習の違い)。
この記事では監理団体から監理支援機関への差分だけを扱います。

監理支援機関の許可要件|監理団体から何が変わるのか

新しく加わった4つの体制基準

育成就労では、監理団体よりも監理支援機関の許可基準が厳しくなります。
出入国在留管理庁のQ&A Q34では、主な変更点として4つを挙げています。

新たに設けられた基準

内容

技能実習(監理団体)では

外部監査人

外部監査人を設置

外部役員または外部監査の選択制

債務超過

直近事業年度末で債務超過でない

健全な事業遂行に足りる財産的基礎

監理支援先

原則2者以上

最低数の定めなし

常勤役職員

2人以上+受入れ機関数÷8・外国人数÷40の基準

数式による基準なし

出典: 出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q34「育成就労制度運用要領」第5章

つまり、単に「許可を取り直す」だけではありません。
監理支援を行う体制と、その体制で扱える受入れ機関・外国人数まで数字で確認する仕組みに変わります。

常勤役職員の人数が「計算式」になりました

監理支援を行う実施者の数

必要な常勤役職員数

対象となる育成就労外国人の数

必要な常勤役職員数

1〜15者

2人

1〜79人

2人

16〜23者

3人

80〜119人

3人

24〜31者

4人

120〜159人

4人

32〜39者

5人

160〜199人

5人

出典: 「育成就労制度運用要領」第5章 第2節第2(2)・規則第45条

両方の表で必要人数を計算し、多いほうの人数が必要です。
運用要領は「実施者4者・育成就労外国人80人なら、常勤役職員は3人以上」と例示しています。注意点は3つです。

  1. 「監理支援の実務に従事する」役職員が対象です。あっせん、監査、訪問指導、入国後講習の事務、相談対応などが含まれ、専ら総務・経理を担当する者は原則含まれません。兼務なら算入できます。

  2. 算定人数が2人未満でも、最低2人が必要です。

  3. 申請時点で2人以上を確保する必要があります。「申請時は1人、事業開始までに2人へ増員」という申請は認められません。

法人形態は据え置き|一般・特定の事業区分はなくなる

監理支援機関の法人形態は、監理団体から大きく変わりません。

育成就労制度運用要領第5章第2節第1では、商工会議所、商工会、中小企業団体、職業訓練法人、農業協同組合、漁業協同組合、公益社団法人、公益財団法人の8類型が原則として認められています。
これ以外の法人が申請する場合は、特別の理由など追加の要件が必要です。


一方、技能実習の「一般監理事業・特定監理事業」に相当する区分は、育成就労の監理支援機関には設けられていません。

代わりに、許可の有効期間が実績によって変わります。
初回は3年更新時に一定の基準を満たせば5年、それ以外は3年です。
更新申請は、許可期間満了日の3か月前までに行います(出典:第5章 監理支援機関の許可等外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則)。

外部監査人の義務化|誰を選任できて、誰を選任できないのか

独立した第三者が組織の帳簿や記録を確認している落ち着いた執務室の場面

技能実習は「外部役員か、外部監査か」の選択制だった

技能実習では、監理団体の許可基準として「外部役員を置く」方法と「外部監査の措置を講じる」方法が選択制でした(出典: 厚生労働省・出入国在留管理庁「技能実習制度運用要領」第5章 第2節第5)。


一方、育成就労では、監理支援機関の許可基準として外部監査の措置が必要です。
出入国在留管理庁の「育成就労制度Q&A」Q34も、監理団体より厳格になった基準の一つとして外部監査人の設置を挙げています。
「育成就労制度運用要領」第5章にも、外部監査人の要件や監査の実施方法が定められています。

つまり、これまで外部役員方式で監理団体の許可を受けていた組合も、育成就労の監理支援機関として許可を受けるには、外部監査の体制を新たに整える必要があります。
申請時には外部監査人の就任承諾書・誓約書などの提出も必要です。

選任できる人|資格と講習

外部監査人には、申請時から許可期間中を通じて以下のような一定の要件を満たすことが必要です。

  • 資格:
    弁護士、社会保険労務士、行政書士の有資格者、または育成就労に関する知見を有する者。法人も選任できます。

  • 講習
    過去3年以内に、主務大臣が告示で定める外部監査人講習を修了していること。

  • 公表への同意
    氏名(法人は法人名)などを機構ホームページで公表することに同意していること。

法人を選任する場合は、実地監査を指揮する「監査実施責任者」が講習を修了している必要があり、複数の責任者を置くこともできます。

また、経過措置として、育成就労法施行前に技能実習の監理責任者等講習を修了した者は、外部監査人講習を修了したものとみなされます。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q36、「育成就労制度運用要領」第5章第2節第5

選任できない人|外部性のライン

外部監査人には、単に資格や講習の要件を満たすだけでなく、監理支援機関や育成就労実施者との関係についても外部性が求められます。
主な選任不可の例は次のとおりです。

区分

外部監査人になれない者

受入企業まわり

監理支援を行う(過去5年以内に行った)育成就労実施者とその役職員、その配偶者・二親等以内の親族

組合の内部

監理支援機関の役職員(過去5年以内を含む)、当該分野の事業を営む組合員・会員とその役職員

同業

監理支援先以外の育成就労実施者とその役職員、他の監理支援機関とその役職員

送り出し側

取次ぎを受ける外国の送出機関とその役職員(過去5年以内を含む)

欠格

許可の欠格事由に該当する法人・個人

包括規定

社会生活において密接な関係を有する等により、外部監査の公正が害されるおそれのある者

出典: 「育成就労制度運用要領」第5章 第2節第5(規則第47条)

注意したいのが「密接な関係」です。
運用要領は、監理支援を行う育成就労実施者と顧問契約を結ぶ弁護士を、その具体例として挙げています。

一方、監理支援機関と顧問契約を結ぶ弁護士等は、それだけで密接な関係に該当するわけではありません。
組合と傘下企業の双方と契約している士業などは、契約関係を確認してから判断する必要があります。

外部監査人に発生する仕事の量

外部監査人は、名前を登録して終わりではありません。
監理支援機関の運営を継続的に確認し、監査結果を報告する役割を担います。

  • 3か月に1回以上
    各事業所で責任役員・監理支援責任者から報告を受け、設備や帳簿書類などを確認し、監査結果を書面で提出します。

  • 1年に1回以上
    各事業所について、監理支援機関が育成就労実施者に行う監査に同行し、確認結果を書面で提出します。
    実施日は事業年度ではなく、前回の実施日から1年以内で管理します。

  • その他
    監査結果の整理・報告や必要な確認に加え、育成就労外国人からの相談・通報を受ける外部相談窓口としての役割も想定されています。

つまり、外部監査人には年間を通じた継続的な関与が求められます。
就任を依頼する際は、監査の回数だけでなく、こうした役割まで含めて説明しておくことが重要です。

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申請のスケジュールと窓口|施行日から事業を続けるための逆算

「2026年9月30日」は、法律上の期限ではない

「9月30日が申請期限」と説明されることがありますが、正確には違います。
施行日前申請の受付期間は2026年4月15日から2027年3月31日までです。


ただし、機構は申請集中を見込み、施行日以降早期に監理支援事業を行う場合は、開始の6か月以上前までの申請を強く推奨しています。
2027年4月1日から開始する場合の目安が2026年9月30日です。


9月30日までに出せば許可が間に合うと保証しているわけでもありません。

実際、申請書の記載不備や書類不足があると、審査の順番が前後したり、不備解消に時間を要して、希望時期までに結果が出ない場合があると機構は注意しています。
つまり、日付だけを守るのではなく、不備のない申請を早く出すことが重要です。


さらに、許可証は原則2027年4月以降に郵送予定ですが、2026年8月31日までの申請の一部は2027年3月に郵送する場合があるとされています。
9月30日より前にも、別の目安が置かれている点には注意が必要です。


もう一つ、介護・工業製品製造業・自動車整備・物流倉庫・漁業の5分野には、監理支援機関の許可基準に上乗せ基準があります。
機構は、分野別運用要領の公表前に申請した場合、後から追加資料の提出が必要になることがあると案内しています。
2026年8月時点で、監理支援機関の許可基準に関する上乗せ基準の分野別運用要領として機構が掲載しているのは、工業製品製造業・自動車整備です。

そのため、この5分野を扱う組合は、早めに申請して追加資料に対応するか、必要な運用要領がそろうのを待って申請するかを、準備状況に応じて判断する必要があります。
出典: 出入国在留管理庁・外国人技能実習機構「監理支援機関許可の施行日前申請のご案内」外国人技能実習機構「上乗せ基準がある分野」同「分野別運用方針・告示・運用要領等」厚生労働省「介護分野における育成就労制度について」

スケジュールと窓口

時期

動く主体

内容

2026年4月15日〜(受付中)

監理支援機関になろうとする者

監理支援機関の許可の施行日前申請 受付開始

2026年8月31日

同上

この日までの申請は、許可証が2027年3月に郵送されることがあるとされる

2026年9月1日〜

受入企業(育成就労実施者)

育成就労計画の認定の施行日前申請 受付開始(組合の許可申請とは別の手続き)

2026年9月30日

監理支援機関になろうとする者

施行日から監理支援事業を行いたい場合に「申請していただくようお願いします」とされる(法定期限ではない)

2026年9月30日

技能実習の監理団体

技能実習の監理団体の新規許可申請について「行うようお願いします」とされる

2027年4月1日

育成就労制度 施行。許可証は同月以降に順次郵送予定

出典: 「監理支援機関許可の施行日前申請のご案内」外国人技能実習機構「監理支援機関許可施行日前申請」「育成就労制度Q&A」Q3・Q8

申請の提出先も納付先も技能実習とは異なります。

施行日前申請は、外国人技能実習機構本部審査課分室に郵送します。
地方事務所では受け付けません。

〒108-0022 東京都港区海岸三丁目2番12号 安田芝浦第2ビル5階


費用は3種類です。

  • 申請手数料1万600円+4,400円×(事業所数-1)

  • 調査手数料8万1,000円+5万7,600円×(事業所数-1)

  • 登録免許税1万5,000円

申請手数料は収入印紙、調査手数料は払込票またはペイジーで納付します。
手数料は申請を取り下げても原則還付されません。

出典:外国人技能実習機構「監理支援機関の許可申請手続【施行日前申請用】」「監理支援機関の許可申請手続 手数料・登録免許税について」

送出機関との契約とMOC|許可時期を左右するもう一つの条件

申請日だけでなく、送出国の手続き状況も許可時期に影響します
育成就労では、原則として二国間取決め(MOC)を作成した国から受入れを行う仕組みです。

施行日前申請では、受入れを予定する国の送出機関と契約し、その名称を申請書に記載する必要があります。

MOC作成済みの国では、相手国から正式な「認定送出機関リスト」が提出された後に、監理支援機関の許可が行われます。
MOC未作成の国でも、機構に「暫定送出機関リスト」が掲載されていれば、そのリストの送出機関を記載して申請できます。

ただし、その後MOCが作成されなかった場合や、暫定リストの機関が正式な認定リストに載らなかった場合は、そのままでは許可されません。


2026年8月25日時点では、MOC作成済みはウズベキスタン、タイ、スリランカの3か国。
認定送出機関リストが提出済みなのはウズベキスタンとタイで、スリランカはMOC作成済みながら、8月25日時点では正式リスト未提出です。
ネパール、インドネシア、カンボジア、タジキスタン、パキスタン、バングラデシュ、東ティモールなどは暫定リストの段階でした。

したがって、9月30日までに申請することだけで許可時期が決まるわけではありません
自組合が契約する送出国のMOCと送出機関リストの状況も確認しておく必要があります。
出典: 外国人技能実習機構「外国政府認定送出機関一覧(育成就労制度)」同「育成就労に関する二国間取決め(協力覚書(MOC))」

受入企業の「育成就労計画の認定申請」とは、別の手続きです

最も混同されやすいところです。組合が出す監理支援機関の許可申請と、傘下企業が出す育成就労計画の認定申請は、開始時期も窓口も別の手続きです。

比較項目

監理支援機関の許可申請

育成就労計画の認定申請

申請するのは

監理支援機関になろうとする組合等

受入企業(育成就労実施者)

施行日前申請の受付開始

2026年4月15日

2026年9月1日

提出先

機構の本部事務所 審査課(施行日前申請は本部審査課分室)

申請者の住所地(法人は本店所在地)を担当する機構の地方事務所・支所

単位

法人単位の許可申請

育成就労外国人ごとの育成就労計画を認定

出典: 外国人技能実習機構「育成就労計画認定施行日前申請」(令和8年8月5日更新)同「監理支援機関許可施行日前申請」出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q3

傘下企業から「9月1日から申請なら、組合も同じですよね」と聞かれることがありますが、組合側の監理支援機関許可申請は2026年4月15日から受付中です。

一方、企業側の育成就労計画認定の施行日前申請は9月1日から始まります。
両者は申請者も手続きも異なります。(育成就労が始まる前に企業がすべき準備

なお、登録支援機関は特定技能制度の制度であり、監理支援機関とは別物です。
登録支援機関の登録があっても、育成就労の監理支援事業を行うには別途、監理支援機関の許可が必要です。(登録支援機関とは

傘下企業への説明で必ず聞かれること|転籍・日本語要件・受入れ人数枠

組合の担当者が会員企業の担当者に向けて説明会を行っている会議室の場面

「転籍されたら丸損では」への答え方

説明会で最初に出やすいのが、本人の意向による転籍です。
育成就労では、一定の条件を満たせば本人の意向による転籍が認められます(条件と分野別の制限期間は育成就労の転籍ルールと人材流出リスク|分野別1年・2年の線引きから考えるに整理しています)。


企業からすれば、採用や教育に費用をかけた人材が他社へ移る可能性が生まれるため、これまでとは違う採用・定着の考え方が必要です。

当社代表の岡本は、この変化を「企業も選ばれる側になる」と捉えています。
待遇や職場環境が近隣企業より見劣りすれば人材流出につながる一方、賃金、住居、シフトなどを整えることで、これまで採用が難しかった企業にも人材を確保できる可能性があります。

「流出リスク」とだけ説明するのではなく、企業と人材の関係が双方向になると伝えるほうが建設的です。

そのうえで、地域の賃金相場や住居条件などと自社を比較し、改善点を確認してもらいます。
環境整備については、利用できる公的助成制度がないか確認するのも一つの方法です(外国人雇用で使える助成金・補助金)。

日本語要件は、結局どこが担保するのか

2つめが日本語です。
育成就労では、入国時に日本語要件はありませんが、就労開始前までに「日本語教育の参照枠」A1相当以上の試験に合格するか、A1相当の日本語講習を受講することが求められます。
さらに、3年間の育成を通じてA2相当を目標とします。


企業が知りたいのは「A1で現場に立てるのか」、組合が確認したいのは「誰が日本語教育を担保するのか」です。
ここは送り出し側の教育体制が重要になります。


当社では、ネパール現地の自社日本語学校・トレーニングセンターで教育を行い、面接時点でJFT-Basic A2(JLPT N4相当)を取得した候補者のみを紹介しています。

これは育成就労制度の最低要件ではなく、当社独自の採用基準です。
JFT-Basicを基準にしているのは、ネパールではJLPTの試験機会が限られ、採用時期が試験日程に左右されやすいためです。

組合が送り出し機関を選ぶ際は、「N4相当が取れます」だけでなく、どの試験の、どのレベルを、いつまでに取得させるのかを確認してください。


なお、2026年8月25日時点で、ネパールとのMOCは未作成で、機構の一覧でも送出機関リストは「暫定」です。
そのため、現時点で育成就労によるネパール受入れを確約できる状況ではありません。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q56・Q63~Q68外国人技能実習機構「外国政府認定送出機関一覧(育成就労制度)

受入れ人数枠と「優良」の扱い

3つめが人数枠です。
優良な監理支援機関から監理支援を受ける地方の優良な育成就労実施者は、基本人数枠の3倍まで受け入れられる仕組みが設けられています(Q&A Q37)。

ただし、優良な監理支援機関として認められる具体的な基準や手続きは、2026年8月時点では未定です(Q38)。


さらに運用要領では、優良な監理支援機関の認定について、制度施行後の一定期間の業務実績などを評価するため、施行日前申請および制度施行直後の申請受付は行わないとしています。
したがって、施行時点から3倍枠を利用できるわけではありません。

評価事項としてQ37が挙げるのは、①監査等の体制・実施状況、②技能・日本語能力の修得実績、③法令違反や行方不明等の発生状況、④相談・保護支援の体制・実施状況、⑤地域社会との共生に向けた取組状況の5項目です。

基準の公表を待つ間も、これらの実績と対応状況を記録として残しておくことが重要です。

なお、技能実習と特定技能の違いを含む全体像は企業向けに別途整理しています(技能実習と特定技能の違い)。

よくある質問(FAQ)

Q1.いまの指定外部役員に、そのまま外部監査人になってもらえますか。

A.条件を満たせば可能です。
施行日前に監理団体の非常勤の指定外部役員だった人のうち、監理事業の業務に従事していなかった者は、辞任後5年以内でも、外部監査人の外部性に関する排除規定の対象外とされています。

ただし、外部監査人としての資格・能力や講習修了などの要件は別途必要です。
定期監査など監理事業に従事していた場合、この特例は使えません。

Q2. 常勤役職員が1人、監理支援先が1社しかありません。申請できますか。

A. 常勤役職員は、申請時点で2人以上必要です。
また、監理支援を行う育成就労実施者も、施行日前申請であっても申請時点で少なくとも2者以上必要です。

さらに、許可後、速やかかつ確実に2者以上を監理支援できる見込みが求められます。

まとめ

  • 監理団体の許可は自動では引き継がない
    育成就労に関わるには、新たに監理支援機関の許可を受ける必要がある

  • 許可要件は、体制面を中心に厳しくなる
    外部監査人、債務超過でないこと、監理支援先2者以上、常勤役職員の人数基準が新たに設けられている

  • 指定外部役員方式から、外部監査方式に変わる
    技能実習で選択できた指定外部役員の方式はなく、監理支援機関には外部監査の措置が求められる

  • 9月30日は法律上の申請期限ではない
    「事業開始の6か月以上前」を推奨する案内から逆算した日付。
    一方、許可証の郵送時期には8月31日という別の日付がある

  • 組合と企業の申請は、受付時期も窓口も別
    監理支援機関の許可申請は4月15日から本部審査課分室で受付中。
    育成就労計画の施行日前申請は9月1日から地方事務所・支所で受け付け

次に読むべき記事:

許可の取り直しは、事務手続きであって、体制の見直しです

申請書と添付書類を確認すると、常勤役職員の人数、監理支援先の数、外部監査人を誰にするかなど、組織としての体制が問われます。

単に書類を整えるだけでなく、その体制で今後3年間、監理支援業務をどう運営するのかを考える機会でもあります。
期限直前に慌てるのではなく、早めに体制から整理しておくことをおすすめします。

私たちは監理支援機関ではないため、許可申請の代行は行っていません。

一方、送り出し側として複数の組合の実務を見てきた経験から、送り出し機関の選定、面接時点の日本語水準、傘下企業への説明方法についてはご相談いただけます。
お問い合わせからご相談ください。

制度の詳細は今後更新される可能性があります。
最新情報は必ず出入国在留管理庁・外国人技能実習機構の公式情報をご確認ください。