
「技能実習と特定技能、うちはどちらで採るべきか」——外国人採用を検討し始めた企業から必ず出るこの質問ですが、ネット上の一般的な比較表では社内会議が止まりがちです。
表にあるのは「制度の違い」であって「自社がどちらを選ぶべきか」ではないからです。
さらに2027年4月には育成就労制度が始まるため、動き続ける制度を静的な表だけで判断することはできません。
特に現在の状況では、技能実習という選択肢には明確な期限があります。
計画の認定申請は2027年4月1日前に行う必要があり、その計画は「施行日から3か月以内に技能実習を開始する」内容でなければなりません。
申請のリードタイムから逆算すると、動き出すべきなのは2026年のまさに今です。
この記事では、7つの軸で違いを整理し、締切から逆算した確実な判断方法を分かりやすく解説します。
私たちG-Star HR Linkは、ネパール現地に自社日本語学校を持ち、教育から定着支援まで一貫して行う人材紹介会社です。
出入国在留管理庁の登録支援機関であり、代表の岡本は監理団体の設立・運営経験も有しています。
技能実習と特定技能の両制度を内側から知り尽くした知見を活かし、制度・法令の記述は当社の行政書士が監修。
数字と日付は2026年8月上旬時点の公的機関の公表資料に基づいています。
技能実習と特定技能は目的が違う|「育てる制度」と「働いてもらう制度」

比較表の1行目から入ると判断を誤ります。在留期間や人数枠の違いは、すべて制度の目的が違うことから派生した結果だからです。
なぜ技能実習で人は採れないのか?法律が定める本当の制度目的
技能実習の目的は人材育成と国際協力であり、法律で「労働力の需給調整の手段にしてはならない」と明記されています(出典: 出入国在留管理庁・厚生労働省「技能実習制度 運用要領」(令和8年4月))。
この原則を読み飛ばすと、なぜ計画を1人ずつ認定するのか、人数枠があるのか、原則として転職できないのかといった厳しい制度設計が理不尽に感じられます。
その答えは、技能実習が「人手を確保する制度」として設計されていないからです。
特定技能は「専門的・技術的分野」、技能実習は「非専門的・技術的分野」
入管庁の資料における在留資格の技能水準の図では、特定技能が「専門的・技術的分野」、技能実習が「非専門的・技術的分野」に分類されています。
活動内容も、技能実習が「講習を受け、技能等に係る業務に従事する活動」、特定技能1号が「相当程度の知識又は経験を要する技能を要する業務に従事する活動」と明確に書き分けられています(出典: 出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」(令和8年7月1日更新))。
計画に沿って学ぶ活動と持っている技能で働く活動の違いです。
技能実習は、計画に基づく指導や評価、検定受検など「技能を教えること」が企業の業務として発生します。
さらに、入国直後には雇用関係のない法定の講習(第1号の総時間数の6分の1以上、入国前講習があれば12分の1以上)も義務付けられます。
一方の特定技能は、即戦力を受け入れるため、日本人と同等の報酬や支援計画に沿った生活支援が求められますが、技能を教える義務はありません。
(制度の骨格は特定技能とは|1号と2号の違い・19分野・受入れ上限の全体像を整理、支援の中身は登録支援機関とは|義務的支援10項目・費用・選び方を登録支援機関が解説)。
規模はすでに肩を並べ、しかも2つはつながっています
令和7年末時点で「技能実習」は456,618人、「特定技能」は390,296人(1号: 382,341人、2号: 7,955人)に達し(出典: 出入国在留管理庁・厚生労働省「外国人技能実習制度について」(令和8年6月26日改訂版))、特定技能は創設から7年足らずで迫る勢いです。
さらに両者は二者択一ではなく、技能実習2号を「計画に従って2年10月以上」良好に修了した人は、特定技能1号への移行時に試験が免除されます(出典: 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」Q49)。
ただし「無条件で両方免除」ではない点に注意が必要です。
免除される試験は2種類あり、条件が異なります。
日本語試験
職種・作業を問わず原則免除。技能試験
従事する業務と技能実習2号の職種・作業に「関連性が認められる場合」のみ免除。
なお、介護、自動車運送業、鉄道の特定分野では、別途日本語能力の証明が求められる例外もあります。
このように、技能実習の経験は特定技能への確かなステップとなります。
技能実習と特定技能はどう違うか|7つの軸で違いと選び方を徹底比較

ここが本記事の中心です。特定技能2号は対象分野が限られるので、まずは技能実習と特定技能1号の2列を見比べてください。
軸 | 技能実習(団体監理型) | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
|---|---|---|---|
在留期間 | 1号は1年以内、2号は2年以内、3号は2年以内で合計最長5年 | 3年を超えない範囲内で個々に指定される期間ごとの更新。通算5年(相当の理由があると認められる場合は6年) | 3年・2年・1年又は6か月ごとの更新で、更新回数に制限なし |
転職・転籍 | 原則不可。実習実施者の倒産等やむを得ない場合や、2号から3号への移行時は転籍可能 | 同一の業務区分内、又は試験により技能水準の共通性が確認されている業務区分間で転職可能 | 同左 |
受入れ人数枠 | 常勤職員の総数に応じた人数枠あり | 人数枠なし(介護分野・建設分野を除く)。ただし分野ごとに受入れ見込数の上限あり | 人数枠なし。受入れ見込数の設定もなし |
主に発生する費用の型 | 監理団体への監理費と送出機関に関わる費用が、受入れ期間中は毎月かかる | 紹介手数料と、支援を委託する場合の登録支援機関への支援委託費 | 支援の対象外のため支援委託費は不要 |
関与する外部機関 | 監理団体(主務大臣の許可制・非営利法人)と、外国政府の推薦又は認定を受けた送出機関 | 登録支援機関(出入国在留管理庁長官の登録制)。送出機関の関与は制度上なし | 制度上の外部機関なし |
入国時の技能・日本語要件 | いずれもなし(介護職種のみ入国時にA2.2レベルの日本語能力要件あり) | 技能試験と日本語試験(A2.2相当以上)で確認。技能実習2号を良好に修了した者は試験等免除 | 技能試験で確認。日本語はB1相当以上(当該省令は2027年4月1日施行予定) |
家族の帯同 | 認められない | 認められない | 要件を満たせば可能(配偶者、子) |
出典: 出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」(令和8年7月1日更新)の「技能実習・育成就労・特定技能の制度比較」「特定技能1号/2号のポイント」をもとに作成(「主に発生する費用の型」の行のみ当社整理)
技能実習の人数枠と特定技能の上限を比較
技能実習の基本人数枠は常勤職員数で決まります(実習生は除外)。
実習実施者の常勤の職員の総数 | 第1号技能実習生の人数枠(基本人数枠) |
|---|---|
301人以上 | 常勤職員総数の20分の1 |
201人〜300人 | 15人 |
101人〜200人 | 10人 |
51人〜100人 | 6人 |
41人〜50人 | 5人 |
31人〜40人 | 4人 |
30人以下 | 3人 |
出典: 出入国在留管理庁・厚生労働省「外国人技能実習制度について」(令和8年6月26日改訂版)別紙2をもとに作成
団体監理型では第2号の枠はこの2倍、優良基準に適合すると第1号が2倍・第2号が4倍・第3号が6倍に広がります。
常勤35人の企業なら基本は4人となり、「まず10人欲しい」規模では入口で制限されます。
一方、特定技能に原則人数枠はありませんが、分野ごとに受入れ見込数の上限があり(1号全分野で令和11年3月末まで80万5,700人)、外食業などでは上限到達により2026年4月に新規受入れが停止した実績もあります(入管庁の一時停止措置の公表)。
また、転職の自由度にも大きな違いがあります。
技能実習は原則転籍不可であるため「辞めない環境」が制度的に担保されますが、特定技能は同一業務区分内等での転職が可能なため、定着には待遇や職場環境の魅力が不可欠です。
同じ支援機関ではない?監理団体と登録支援機関の役割と立場の違い
「監理団体と登録支援機関」を同じものと誤解しがちですが、企業との関係は正反対です。
比較項目 | 監理団体(技能実習) | 登録支援機関(特定技能) |
|---|---|---|
根拠となる法律 | 技能実習法 | 出入国管理及び難民認定法 |
参入の手続 | 主務大臣による許可制 | 出入国在留管理庁長官による登録制 |
法人格の要件 | 営利を目的としない法人であること(事業協同組合、商工会等) | 営利・非営利を問わず、個人でも団体でも可 |
企業に対する立場 | 企業を監査・指導する側 | 企業から支援業務の委託を受ける側 |
主な業務 | 実習実施者への定期監査(3か月に1回以上、在籍技能実習生の4分の1以上と面談)、入国後講習、計画の作成指導 | 1号特定技能外国人支援計画に基づく支援の実施 |
使わない選択肢 | 団体監理型では必須。令和7年末時点で技能実習生の98.4%が団体監理型 | 任意。支援体制の基準を満たせば自社で支援できる |
出典: 出入国在留管理庁・厚生労働省「外国人技能実習制度について」(令和8年6月26日改訂版)、同「外国人労働者に関する制度概要」(令和8年7月1日更新)をもとに作成
要点は「立場」の行にあります。
技能実習で「監理団体が厳しい」と感じるのは、その厳しさが制度の仕組みとして組み込まれているからです。
一方、特定技能で「登録支援機関が何もしてくれない」という不満が起きるのは、支援の責任が企業に残るにもかかわらず、委託しただけで安心してしまうことが原因です。
費用面も型が異なります。
技能実習の監理費は受入れ期間中ずっと発生する事実上の固定費であるのに対し、特定技能の支援委託費は自社で支援を行う選択をすれば、理屈のうえでは不要となります。
内訳は特定技能の採用費用の内訳|なぜ「外国人は安い」がもう通用しないのかをご覧ください。
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2027年4月で「技能実習を選ぶ」という選択肢が閉じる|逆算した実務の締切

ここからが、比較表だけを読んでいると見落とす話です。
令和6年6月21日に改正法が公布され、技能実習制度は発展的に解消され、育成就労制度が創設されました。
育成就労制度は令和9年(2027年)4月1日から運用開始します。
育成就労制度の創設に伴い、技能実習制度は発展的に解消されます。
新制度の運用開始日は令和9年(2027年)4月1日であり、施行日を定める政令もすでに令和7年10月1日に公布済みのため、日付は動きません(出典: 出入国在留管理庁「育成就労制度の概要」(令和8年7月改訂))。
つまり、2027年4月で「技能実習を選ぶ」という選択肢は消滅します。移行を見据えた逆算的な実務対応が求められます。
技能実習の経過措置は2つ|新しく受け入れる企業が使えるのはどちらか
入管庁が示す経過措置は主に2パターンあり、これから新しく人を受け入れる企業が関係するのは「②」のみです(育成就労制度Q&AQ31・Q47)。
施行日前に入国しているケース
対象:施行日(2027年4月1日)時点で現に技能実習を行っている人
内容:そのまま引き続き技能実習を行うことができます。
これから新しく受け入れるケース(企業に関係するのはこちら)
対象:施行日前に技能実習計画の認定申請をしている人(※施行日から3か月以内に開始するものに限る)
条件:以下の2つの条件をどちらも満たす必要があります。
認定申請の期限:施行日前(2027年3月31日まで)に申請を済ませていること。
実習開始の期限:計画上の実習開始日が2027年6月30日以前であること。(※第1号は入国後講習から始まるため、実務上は「講習の開始日が6月30日以前」となります)
誤解しやすい点が2つあります。1つ目は、施行後も経過措置に乗った実習生が「技能実習計画の認定を受けた上で」第2号・第3号へ進む申請は行える点(新制度への移行ではない新規申請の受付が終了する形)(前掲Q&A Q78)。2つ目は、経過措置で続ける場合は技能実習のルールが適用され、育成就労への移行はできず、出口は特定技能への移行か帰国になる点です(育成就労としての再入国は可)。
申請リードタイムから逆算すると、動き出す期限は2026年内です
「2027年3月31日まで申請できる」と油断するのは禁物です。外国人技能実習機構(OTIT)は、新規第1号の申請を「開始予定日の4か月前まで」とし、審査に1〜2か月を見込みます。さらに認定後には、地方出入国在留管理局での手続も控えています(出典: 外国人技能実習機構「技能実習計画の認定申請手続」)。
こうした実務上のリードタイムを踏まえ、OTITは経過措置における申請期限について以下のように明示しています。
技能実習制度に基づく1号技能実習計画の認定申請は、令和9年2月までに行うようお願いします。
法令上の期限は2027年3月31日でも、運用上の期限は2027年2月となります。
認定後に在留資格認定証明書の交付申請、査証の取得、渡航手配が控えており、それらを終えて6月30日までに実習を開始できなければ経過措置に乗れません。
時期 | 企業側で終えておきたいこと |
|---|---|
2026年内 | 技能実習か特定技能かの意思決定。監理団体の選定と加入手続、受入れ職種と人数枠の確認 |
2026年内〜2027年初 | 現地での募集・選考・面接、雇用条件の確定、監理団体の指導による技能実習計画の作成 |
2027年2月まで | 第1号技能実習計画の認定申請(OTITが案内する実務上の期限) |
2027年3月31日まで | 法令上の期限。施行日前に認定申請がなされていること |
2027年6月30日まで | 技能実習の開始(第1号なら入国後講習の開始)。原則としてこの日までに入国が必要 |
出典: 出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度の施行に伴う技能実習の経過措置について」および外国人技能実習機構の案内をもとに作成
現地での募集から面接、日本語教育の仕上げまで含めると、実際には2026年の秋に動き出していないと厳しいというのが率直な感覚です。
自社の日本語学校を持つ当社でも、「来月決めて再来月に申請」にはなりません。
監理団体は自動で移行しない|取引先の確認と締切
技能実習の監理団体は育成就労の監理支援機関に自動移行せず新たな許可が必要(施行日前申請は2026年4月15日開始)。
取引先が2027年4月以降も対応可能か、この申請状況の確認が不可欠です。
確認のしかたと新しい許可基準、今いる技能実習生の扱いは育成就労と技能実習の違い|転籍・日本語要件・キャリアパスの変更点に、育成就労そのものの全体像は育成就労制度とは|2027年4月開始の新制度を採用企業向けに整理にまとめました。
今から採るならどちらか|3つの状況別の判断
ご相談いただく企業は、おおむね次の3つのどれかです。
ケース1|すでに技能実習生を受け入れている
すでに技能実習生を受け入れている場合、まず行うべきは棚卸しです。
入国日と在留期限を一覧にし、2027年4月1日時点でどの号に該当するか整理してください。
施行日時点で在留していればそのまま継続可能です。
判断が必要なのは追加採用の有無で、入れるなら2026年内の始動が前提となります。
ケース2|これから初めて外国人を採る
これから初めて外国人を採る場合、技能実習の選択はおすすめしません。理由は3つあります。
時間が足りない
監理団体の選定や現地選考に時間がかかり、2027年2月の申請期限に間に合わせるのは現実的に困難です。制度を2回覚え直す
経過措置で入った人は技能実習のまま進み、次からは育成就労となるため、社内に2つの運用が並走します。人数枠で止まりやすい
小規模企業では枠が少なく、事業計画に組み込みにくい点も課題です。
初めは、試験合格者で人数枠の制約もない特定技能から入るほうがスムーズです。
2027年4月以降に自社育成が必要になった段階で育成就労を検討するのが現実的な順番です。
ケース3|即戦力がすぐほしい
即戦力を求めるなら特定技能一択です。
技能実習制度は入国直後の1〜2か月間が入国後講習に充てられる設計になっており、すぐには戦力として計算できません。
すでに国内にいる人材なら在留資格変更許可申請でスピーディに進みますが、実習中の人を直接切り替えることはできません(入管庁Q&A Q46)。
また、2号修了後であっても変更許可が出るまでは就労できないため、空白期間を避けるには実習が終わる前から逆算して動き出す必要があります。
ネパールから採る場合の、もうひとつの判断材料
当社の専門領域なので、ひとつ付け加えます。
育成就労は悪質な送出機関の排除のため、入管庁が「原則としてMOCを作成した国からのみ受入れを行う」と明記する建て付けです(前掲「育成就労制度の概要」)。
2026年8月7日時点で育成就労のMOCが作成済みなのはタイ・ウズベキスタン・スリランカの3か国で、ネパールはまだ含まれていません(出典: 出入国在留管理庁「育成就労に関する二国間の協力覚書」)。
一方、特定技能の二国間取決め(MOC)はネパールとは2019年3月25日に作成済みです(出典: 前掲「外国人労働者に関する制度概要」の署名状況一覧)。
ネパールから受け入れる前提なら、いま確実に道が通っているのは特定技能です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 技能実習制度はいつ廃止されるのですか?
A. 廃止ではなく「発展的解消」です。
2027年4月1日の育成就労制度の開始に伴い移行しますが、施行日後も経過措置として既存の技能実習は続けられます。
実務上の大きな区切りは、新規(第1号)の計画認定申請ができなくなる2027年3月31日(実務上は2027年2月頃)となります。
Q2. 技能実習2号を修了した人は、試験なしで特定技能に移れますか?
A. 条件付きで免除されます。
計画通りに2年10か月以上修了して「良好」と評価されれば、日本語試験は原則免除、技能試験は技能実習2号の職種・作業と特定技能の業務区分に関連性がある場合に免除されます。
移行を見据えるなら、実習初期の職種選定段階から対応関係の確認が不可欠です。
Q3. 特定技能だと、すぐ転職されてしまうのではないですか?
A. 転職は可能ですが、無制限ではありません。
同一の業務区分内か、技能水準の共通性が認められる業務区分間に限られ、在留資格の変更許可も必要です。
そもそも、2027年以降は育成就労でも本人意向の転籍が認められるため、制度で縛る前提の採用はどちらの制度でも成り立ちません。
Q4. いま技能実習で受け入れたら、5年間は働いてもらえますか?
A. そのままでは5年になりません。
第3号へ移行するには、2027年4月1日時点で技能実習2号を1年以上行っている必要があります。
そのため、2026年4月2日以降に第2号を開始した場合は第3号に進めず、実習は合計3年が上限となるため、その先は特定技能1号への移行を前提とした設計が必要です。
まとめ
技能実習と特定技能は、制度の目的が違う
技能実習は国際協力、特定技能は人手不足への対応を目的とする制度で、人数枠や受入れの仕組みなど、両制度の違いはこの目的の違いから生まれている。制度選びで最初に確認したいのは、受入れ人数の上限
技能実習には企業規模に応じた人数枠があり、常勤職員30人以下なら第1号は原則3人まで。一方、特定技能は介護・建設などを除いて原則として人数枠がない。ただし、分野ごとに受入れ見込数が設定されており、外食業のように上限到達によって新規受入れが停止される場合もある。監理団体と登録支援機関は、役割がまったく違う
監理団体は許可制の非営利法人として企業を監理する側、登録支援機関は企業から委託を受けて特定技能外国人を支援する側。支援業務を委託しても、受入れ企業としての責任までなくなるわけではない。技能実習を新しく始めるなら、動くべき期限は2026年内
制度上は2027年3月31日までに第1号技能実習計画の認定申請、2027年6月30日までに実習を開始する必要がある。OTITも実務上の期限として2027年2月までの申請を案内しているため、準備期間を考えると2026年中の判断が現実的。「とりあえず技能実習」から育成就労への移行はできない
経過措置で技能実習を続けることはできるが、そのまま育成就労へ切り替えられるわけではない。「まず技能実習で受け入れて、後から育成就労へ」という前提で制度を選ぶことはできない。ネパールから受け入れるなら、二国間の枠組みも確認する
2026年8月時点で、ネパールとの二国間の協力覚書が作成済みなのは特定技能。ネパール人材の受入れを検討する場合は、国内制度だけでなく、送出し国との協力枠組みまで確認しておきたい。
次に読むべき記事:
制度の名前より、自社が何年その人と働きたいかで決まります
ここまで7つの軸と締切の話をしておいて言うのも変ですが、実際のご相談で制度の比較から結論が出たことはあまりありません。
決め手はいつも「この仕事を覚えてもらうのに何年かかるか」「その人に何年いてほしいか」という自社の側の話です。
3年で一通り回せる仕事なのか、5年目からが本番なのか。そこが決まれば、制度は自然に絞られます。
とはいえ、2027年の締切が視界に入っている今は、その検討に割ける時間が限られているのも事実です。
どこから手をつけるか、いま動くか待つかで迷っていらっしゃるなら、こちらから状況をお聞かせください。