
ネパール人材の採用を検討すると、「グルカ兵」の話を目にすることがあります。
「世界最強の傭兵」「高収入」「ククリと呼ばれる曲刀」など、勇ましい逸話も少なくありません。
ただし、そこから「だからネパール人は屈強で忠実」と結論づけるのは、採用判断として適切ではありません。
グルカ兵はネパール出身者の一部であり、その軍事的評価をネパール人全体の性格に結びつけることはできないからです。
この記事では、英国陸軍や英国政府、AFPRB(英国軍給与審議会)などの公的資料をもとに、グルカ兵の歴史と給与制度を整理します。
英国陸軍によれば、グルカ兵と英国との軍事的な関係は1815年にさかのぼります。
現在も英国陸軍にはグルカ部隊があり、ネパールで公式に募集が行われています。
この200年の歴史から採用担当者が見るべきなのは、「ネパール人の性格」ではなく、なぜネパールと英国の間に、これほど長い人材移動の歴史があるのかという構造です。
この記事を書いているG-Star HR Link(静岡県浜松市)は、ネパール現地に自社の日本語学校とトレーニングセンターを持つ人材紹介会社です。
記事中の数字はすべて英国国防省・英国議会・イングランド銀行・ネパール中央銀行などの公表資料に当たり、出典と「いつ時点の値か」を明記しています。
ネパールという国の輪郭はネパールはどんな国か、気質や性格の話はネパール人の国民性と性格で扱っていますので、本記事はグルカ兵という一点に絞ります。
なぜネパール人が英国軍で戦ってきたのか|200年の歴史

なぜネパール人が英国軍に所属してきたのでしょうか。
ここを押さえると、後半の給与も「高給」という単純な話ではなく、長い歴史と制度の帰結として理解できます。
1814〜1816年の戦争が、すべての起点になった
英国国立陸軍博物館によると、1814~1816年、イギリス東インド会社は現在のネパール西部にあったゴルカ王国と戦争しました。
戦争では英国側が勝利しましたが、ゴルカ側の兵士の戦いぶりに強い印象を受け、講和後、多くのグルカ兵が東インド会社軍への志願を認められました。
こうして、敵として戦った兵士を自軍に迎える関係が始まります。
その起点を象徴するのが、1815年に東インド会社によって編成されたシルモール大隊(The Sirmoor Battalion)です。
同部隊は後にグルカ部隊の系譜を受け継ぐ重要な存在となりました。
英国陸軍も、1816年のスガウリ条約を経てグルカ連隊が東インド会社軍の一部として編成されるようになったと説明しています。
つまり、1814~1816年の戦争と、その前後に形成された相互の評価が、200年以上続く英国とグルカ兵の関係の出発点だったと整理できます(出典: National Army Museum「The Gurkhas」/同「2nd King Edward VII's Own Gurkha Rifles (The Sirmoor Rifles)」)。
ネパールが領土を失いながらも植民地化されずに歩んだ経緯はネパールはどんな国かで扱っているので、本記事では通過します。
ククリ——グルカ兵を象徴する刃物
グルカ兵の象徴として知られるのが、刃が内側に湾曲した「ククリ」です。
英国国立陸軍博物館は、ククリが13世紀以来、平時と戦時の双方で使われてきたと説明しています。
現在も軍用武器として知られる一方、野外活動や料理などにも使われる実用的な刃物です。
「グルカ兵=ククリ」という軍事的なイメージだけで捉えないことが大切です。
1947年の三国協定と、インド独立による分割
第二次世界大戦後、グルカ兵をめぐる制度の基礎となったのが、1947年の英国・インド・ネパール三国協定です。
英国政府は、グルカ兵の勤務条件が当初この協定によって定められたと説明しています。
インド独立後の1948年には、グルカ・ライフル連隊10個のうち4個が英国陸軍へ、6個が新生インド陸軍へ移管されました。
現在もグルカ兵は英国とインドの両軍に所属しています。
ここから、英国とグルカ兵の関係は「傭兵」という一言では説明できない、国家間の制度的な関係へと変わっていきます。
いまも続いている制度|英陸軍のグルカ兵と、選抜のリアル

歴史の話だけでは、グルカ兵が現在も英国軍の一員として存在することは見えません。
数字で確認してみましょう。
2025年10月1日時点で4,232人
AFPRB(英国軍給与審議会)の第55次報告書によると、2025年10月1日時点の英国軍は182,063人。
その内訳は、正規軍137,102人、志願予備役31,940人、グルカ兵4,232人、その他8,789人です。
注目したいのは4,232人という人数だけではありません。
「Gurkhas」が英国軍の人員統計で独立した区分として集計されていることです。
200年以上前に始まった制度は、現在も数字として確認できます。
323人の枠に、14,000人を超える応募
2025年2月6日、ネパール・ポカラでGurkha Recruit Intake 26の入隊宣誓式が行われ、323人が英国陸軍のグルカ兵として正式に迎えられました。
Gurkha Brigade Associationによると、この323人の枠に対して応募者は14,000人を超えました。
単純計算で約43倍です。
さらに同団体は、323人より多くの候補者が基準を満たしたものの、採用枠は英国陸軍のその年の必要数によって決まると説明しています。
「応募者が多い」だけでなく、「基準を満たしても枠によって選抜される」という点が、グルカ兵の選抜の厳しさを見るうえで重要です。
2007年に「同一待遇」へ——1997年との取り違えに注意
グルカ兵の待遇について、「1997年に英国人兵士と同じになった」という説明を見かけます。
しかし、これは正確ではありません。
英国政府は2007年3月8日、グルカ兵の勤務条件を見直し、英国人の同僚との間に残っていた待遇上の差を、政府間協定に由来する一部の例外を除いて解消すると発表しました。
新しい勤務条件は2007年4月から段階的に実施され、年金についても同年、従来のグルカ年金制度から英国軍の年金制度(AFPS)へ移行できる仕組みが設けられました。
一方、1997年7月1日は待遇が同一になった年ではありません。
この日にグルカ旅団が英国を本拠地とする部隊となり、その後の勤務実態の変化を受けて2007年の制度見直しにつながりました。
年金移行でも、1997年7月1日以降の勤務が重要な基準となっています。
つまり、1997年は「英国本拠地化」、2007年は「勤務条件の大幅な見直し」と整理すると、年を取り違えずに理解できます(出典: UK Parliament 書面質問 90780 への回答(2022年11月23日)/Hansard 書面大臣声明「Gurkhas (Terms and Conditions of Service)」2007年3月8日)。
なお、英軍のグルカ兵は「傭兵」ではありません。
イギリス陸軍の正規兵として勤務し、2007年4月以降の新規入隊者は原則として他の英陸軍兵士と同じ給与・年金待遇です。
給与と年金をどう読むか|「年収1,000万円」はどこから出てきた?
「グルカ兵は年収1,000万円」という情報はありますが、全員に当てはまるわけではありません。
英国の公表資料から給与の原数値を確認し、階級ごとの違いと円換算の背景を見ていきます。
先に、換算レートを1つに固定する
円換算では為替レートによるブレを避けるため、基準日を決めて計算します。
本記事では、イングランド銀行が公表する2026年8月19日のスポットレート「1ポンド=216円」を使用します。
ポンド建ての給与が同じでも、為替によって円換算額は大きく変わります。
なお、「円安が『年収1,000万円』という印象を押し上げた」という分析は、この後の給与額を実際に円換算してから書くほうが説得力があります。
階級別に並べた、2026年4月1日発効の給与
イギリス軍の給与は毎年AFPRBが勧告し、政府が決定します。
2026年の勧告は基本給を3.6%引き上げるもので、2026年4月1日から発効しました。
以下は同報告書の付録の給与表から、関係する階級を抜き出したものです。
※以下の年額はAFPRBの給与表に基づく年間の給与額で、X-Factorを含みます。
実際の年収・受給額は、階級、職種、勤務条件、各種手当などによって異なります。
階級(英軍の区分) | 年額(ポンド) | 円換算(1ポンド=216円) | 参考: 1ポンド=150円なら |
|---|---|---|---|
兵(OR2)初任 | £27,282 | 約589万円 | 約409万円 |
兵(OR2)の増給上限 ※OR3と共通の段階 | £38,553 | 約833万円 | 約578万円 |
少尉(OF1)任官時 | £35,925 | 約776万円 | 約539万円 |
大尉(OF2) | £54,716〜64,852 | 約1,182万〜1,401万円 | 約821万〜973万円 |
少佐(OF3)初任 | £68,624 | 約1,482万円 | 約1,029万円 |
出典: Armed Forces' Pay Review Body「Fifty-Fifth Report 2026」付録1(2026年4月1日発効の給与表)。兵(Other Ranks)の額は職種区分1(Trade Supplement 1)のもので、職種によってはこれより高い区分が適用されます。
いずれもX-Factor(軍務の特殊性に対する14.5%の加算)を含む額です。
円換算はイングランド銀行のスポットレート2026年8月19日の1ポンド=216円によります。
つまり、「グルカ兵なら年収1,000万円」という意味ではありません。
兵の初任給は約589万円で、大尉になると約1,182万円から1,401万円。
1,000万円を超える水準は、一定以上の階級で初めて見えてきます。
留保①——「1,000万円」が成立するのは大尉以上
表を上から見ると、1,000万円という線をどこで超えるかがはっきりします。
少尉に任官した時点では£35,925、約776万円で届きません。
超えるのは大尉(OF2)からで、£54,716〜64,852、約1,182万〜1,401万円になります。
少佐(OF3)は£68,624から、約1,482万円です。
「グルカ兵の士官クラスは年収1,000万円超」と言うときの「士官クラス」は、大尉以上を指しています。
留保②——「1,000万円超」という円換算の印象は、為替レートによって大きく変わる
表のいちばん右の列を見てください。
同じ£54,716を1ポンド=150円で換算すると約821万円になり、1,000万円を割ります。
ポンド建ての金額は変わっていないのに、です。
「グルカ兵=年収1,000万円」が日本語圏で広まったのは、円安が進んだ時期と重なります。海外の金額を円に直して語るときは原数値と換算レートと換算日をセットで見る。
送出し費用や海外の賃金相場を比較するときにも同じように効く作法です。
留保③——グルカ兵の募集は基本的に「兵」として行われる
いちばん大きな留保がここです。
グルカ兵の募集は兵(OR2)としての採用で、先ほどの14,000人が競った323の枠も士官の枠ではありません。
表のとおり、兵の初任は£27,282(約589万円)、増給を重ねた上限が£38,553(約833万円)です。
したがって「グルカ兵=年収1,000万円」という要約は、大多数の実像とかなり離れています。
正しく言い直すなら「初任の年額は約589万円で、イギリス軍の一般の兵と同一の給与表が適用される。
一部が士官に進み、大尉以上で1,000万円を超える」です。
留保④——「終身年金」は終身だが、退役直後には始まらない
グルカ兵の年金には、現在の制度と旧制度を分けて考える必要があります。
現在のグルカ兵に適用されるのは、イギリス軍共通のAFPS 15(Armed Forces Pension Scheme 2015)です。
通常の退職年齢は60歳で、それより前に退役した場合、年金の支給は原則として国家年金受給年齢まで繰り延べられます。一定の条件を満たす40歳以上・勤続20年以上の正規軍人には、その間をつなぐEDP(Early Departure Payment)があります。
一方、「若くして退役しても年金を受け取り、生涯支給される」というイメージは、旧制度のGPS(Gurkha Pension Scheme)と結び付いています。
GPSでは早ければ33歳から年金を受け取れましたが、2007年以降の入隊者には適用されません。
つまり「グルカ兵は退役後すぐ終身年金」という説明は、旧制度と現在の制度が混同されたものと考えるのが適切です(出典: 英国国防省「Armed Forces Pension Scheme 2015: Your Pension Scheme Explained」)。
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採用担当が本当に読み取るべきこと|ステレオタイプではなく構造

ここまでが、グルカ兵をめぐる歴史と制度の整理です。
では、この200年の歴史から、日本の採用担当者は何を読み取ればよいのでしょうか。
大切なのは、人の性格ではなく、背景にある構造を見ることです。
まず、「屈強」「従順」といったイメージを採用判断に持ち込まない
「死ぬのが怖くない人間がいたら、そいつは嘘つきか、グルカ兵だ」という言葉は、インド陸軍のサム・マネクショー元帥の発言として広く引用されています。
ただし、初出となる一次資料は確認できませんでした。
ネパールには、2021年国勢調査で142のカースト・エスニックグループが確認されています(ネパール国勢調査2021)。
一人のグルカ兵の特性を、そのままネパール人全体に当てはめることはできません。
採用で見るべきなのは、出身地やイメージではなく、本人の経験、技能、日本語力、仕事への適性、そして本人が何を求めているかです。
読み取れること①——国外での就労が、制度として積み上がってきた
約200年にわたる英軍への従軍は、ネパールにおける国外就労の長い歴史の一つです。
そして現在も、海外で働くことは特別な選択ではありません。
ネパール中央銀行(Nepal Rastra Bank)によると、2025/26年度の11か月間で、新たに海外就労の許可を得た人は367,211人、再取得の許可は355,735件に上りました。
日本企業にとって重要なのは、日本もネパール人材にとって複数ある海外就労先の一つだということです。
給与、仕事の内容、生活環境、将来性などを含め、「選ばれる理由」を考える必要があります。
読み取れること②——送金が経済の柱になっている
世界銀行のデータによると、ネパールの海外送金受取額は2024年、GDPの26.0%に達しています。
外務省「ネパール基礎データ」も、海外出稼ぎ者の送金が外貨準備の基盤になっていると記しています。
ネパール中央銀行によると、2025/26年度11か月間の送金流入額は2兆1,208億ルピーで、前年同期比38.2%増。
米ドル建てでは145億9,000万ドル、同29.6%増でした。世界銀行も送金をネパールの主要な外貨獲得源と位置付けています。
読み取れること③——選抜に向けて準備する文化がある
直近の入隊では、14,000人を超える応募に対して323人が入隊しました。
これは「ネパール人はみな鍛えられている」という意味ではありません。
重要なのは、厳しい選抜に向けて準備する道筋が、社会のなかで広く知られていることです。
採用実務では、選考基準を具体的に伝えること、来日前から必要な日本語や技能を明確にして教育することが、採用後のミスマッチを減らすヒントになります。
送り出し国の日本語教育がどう組まれているかは海外の日本語学校の実態|全寮制「軍隊形式」と通学制で人材はどう変わるかで扱っています。
「○○族は△△に向く」は、採用判断に持ち込まないい
最後に、この記事であえて踏み込まないことがあります。
グルカ兵の話は、特定の民族と結び付けて語られがちです。
しかし、「○○族は体力がある」「△△族は我慢強い」といった属性を、採用の判断材料にするのは適切ではありません。
職業安定法に基づく指針(平成11年労働省告示第141号)は、求職者の個人情報について、人種・民族・社会的身分・本籍・出生地など、社会的差別の原因となるおそれのある事項を、原則として収集してはならないとしています。
対象には職業紹介事業者だけでなく、求人者である企業も含まれます。
では、体力が必要な仕事では何を見るべきか。答えは「民族」ではなく業務そのものです。
立ち時間、扱う重量、屋外作業の割合、必要な体力などを求人段階で具体的に示し、本人が判断できるようにする。
面接でも「屋外作業が1日6時間、20kg程度の資材を扱いますが、対応できますか」と、業務に即して確認します
厚生労働省も「採用選考時に配慮すべき事項」で、応募者の適性・能力に関係のない事項を把握しないよう求めています。
聞き方の具体例はネパール人材の面接で見るべきポイント|「夢を聞く面接」が機能しない理由で、採用の可否を何で判断するかという広い論点はネパール人採用のメリット・デメリット|統計4指標と現場経験で判断するで扱っています。
よくある質問(FAQ)
Q1. グルカ兵は、いまもイギリス軍にいるのですか?
A.はい、現在もイギリス軍に所属しています。
AFPRB(英国軍給与審議会)第55次報告書によれば、2025年10月1日時点で、イギリス軍には4,232人のグルカ兵が在籍しています。
また、グルカ兵はインド陸軍にも所属しており、現在も両国の軍で勤務しています。
Q2. 「グルカ兵の年収は1,000万円」というのは本当ですか?
A.階級によります。
AFPRBの2026年4月1日発効の給与表では、大尉(OF2)は£54,716〜64,852。
1ポンド=212.28円(イングランド銀行、2026年8月5日)で換算すると、約1,162万〜1,377万円です。
一方、グルカ兵として採用される兵(OR2)の初任給は£27,282で、同レートでは約579万円。1ポンド=150円なら、大尉の下限は約821万円です。
Q3. 「ネパールの平均月収は約1.8万円」という数字をよく見ますが、正しいですか?
A.当社が確認した範囲では、この数字の根拠となる公的な賃金統計は特定できませんでした。
参考になる公的データとして、世界銀行の2024年の一人当たり名目GDPは約1,460米ドルです。
ただし、これは賃金ではなく、国内で生み出された付加価値を人口で割った指標です。
「一人当たりGDP」と「働く人の平均賃金」は別の数字なので、これを月収として扱うことはできません。
Q4. 「ネパール人は強くて我慢強い」という前提で採用してよいですか?
A.おすすめしません。
ネパールには142のカースト・エスニックグループがあり、個人差もあります。
また、「強いはず」「我慢強いはず」という先入観は、実際の業務内容や必要な適性を確認する機会を失わせかねません。
採用では民族や出自ではなく、職務遂行に必要な適性・能力と本人の意思を確認することが重要です。
Q5. グルカ兵を退役した人を、日本企業が採用することはあるのですか?
A.特別な採用ルートがあるわけではありません。
イギリス軍・インド軍での軍歴があっても、日本で働くには希望する仕事に応じた在留資格の要件を満たす必要があります。
仮に軍歴のある方が応募した場合も、「元グルカ兵だから屈強」と推測するのではなく、これまで何を担当してきたのか、募集する業務にどの技能や経験を生かせるのかを確認して判断することが大切です。
まとめ
グルカ兵の歴史は、1814〜1816年の戦争を起点としている
イギリス東インド会社との戦争を経て、ネパールの兵士が同社軍に加わるようになり、英国国立陸軍博物館も、グルカ兵が「1815年以来イギリスのために戦ってきた」と説明している。現在も英国軍にグルカ兵が在籍している
AFPRB(英国軍給与審議会)の2026年報告書によれば、2025年10月1日時点で4,232人のグルカ兵が在籍。直近の入隊では323人の枠に14,000人超が応募しており、現在も厳しい選抜が行われている。英国軍との待遇差が大きく縮まったのは2007年
2007年以降、グルカ兵はグルカ旅団特有の条件を除き、英国陸軍の他の兵員と同じ基盤で勤務している。1997年は待遇を同一化した年ではなく、グルカ旅団が英国を拠点とする旅団になった年。「年収1,000万円」はグルカ兵全体の給与ではない
グルカ兵の募集は兵(OR2)として行われ、初任給は£27,282。2026年8月5日の為替では約579万円。一方、大尉(OF2)は£54,716〜64,852で約1,162万〜1,377万円となり、1,000万円を超えるのは一定以上の階級。「退役後すぐの終身年金」は現行制度とは異なる
現在のAFPS 15では、通常の年金は所定の受給年齢から支給される。退役後比較的早い時期から終身年金を受け取れたのは、2007年以前の入隊者に適用された旧GPSの特徴。採用で見るべきなのは、民族の性格ではなく国の構造
グルカ兵の歴史から見えるのは、国外就労の制度化、海外送金が経済を支える構造、厳しい選抜と準備の文化。そこから「○○族は△△に向く」と個人の適性を決めつけるのではなく、一人ひとりの経験・能力・意思を確認することが採用の基本になる。
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グルカ兵の歴史は興味深いものですが、それだけで目の前の応募者の能力や性格が分かるわけではありません。
歴史から読み取れるのは、なぜネパールから国外へ働きに出る人が多いのかという「構造」です。
そこを理解したうえで、一人ひとりの経験や適性を見る。
この順番が、採用のミスマッチを減らす近道です。
「グルカ兵の情報ばかり出てきて、何を信じればいいか分からない」という段階でも構いません。
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