在留カードの確認方法と不法就労助長罪|知らずに雇った企業も罰せられる

在留カードの確認方法と不法就労助長罪|知らずに雇った企業も罰せられる

「面接に来た外国人の方、うちで採用して大丈夫でしょうか」——最近、経営者の方からこのご相談をいただく機会が本当に増えました。求人媒体に募集を出したら外国人の応募が来た、日本語も人柄も問題なさそうだ、けれど在留資格のことがよく分からない。そんな戸惑いの声です。なかには、別の店でアルバイト中の留学生から「お給料は手渡しでもらえますか」と聞かれた、というご相談も。口座に振り込まれると就労の記録が残るからです。悪意ある応募者を見抜く話ではなく、制度を知らないまま採用してしまう企業側のリスクの話です。

在留カードで見るべきは、たった2か所です。表面の「就労制限の有無」欄と、「資格外活動許可欄」。ここを見て、必要に応じて指定書と公式ツールで裏づけを取る。それだけで法的リスクの大半は避けられます。この記事では、その手順を出入国在留管理庁の一次資料と条文で整理します。2026年6月14日の券面変更と2027年4月1日の罰則引き上げも押さえておきましょう。

私たちG-Star HR Linkは、ネパール現地の自社日本語学校とトレーニングセンターで人材を育て、製造業・建設業・介護・外食などの現場へご紹介している人材紹介会社です。在留資格の申請実務は提携の行政書士が担当しており、本記事もその監修のもとで作成しています(行政書士監修)。日々「この人は雇えるのか」というご相談を受ける立場から書きました。情報は2026年7月時点のもので、最新情報は記事内の公式リンクからどうぞ。

「知らなかった」では済まされない不法就労助長罪のリスク

採用担当者が応募者の身分証を手に取り、就労できる資格かを確認している手元

入管庁は、不法就労にあたるのは次の3つだと整理しています(出典: 出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」)。

  1. 不法滞在者や被退去強制者が働く(在留期限の切れた人が働く、など)
  2. 就労できる在留資格がない人が、許可を受けずに働く(短期滞在で入国した人や留学生が許可を受けずに働く)
  3. 在留資格で認められた範囲を超えて働く(コックとして認められた人が工場で作業員として働く、留学生が許可時間数を超えて働く)

企業が引っかかるのは圧倒的に2と3です。1は「カードがない」「期限切れ」と分かりやすいのですが、2と3は本人が正規の在留カードを持ち、日本語も流暢で、悪意もないのに起きます。

罰則は2027年4月1日に引き上げられる

ここはネット上で情報が錯綜している箇所です。法定刑は2026年7月時点では「3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科」。入管法第73条の2第1項の現行条文に「三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」とあります(出典: e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」)。入管庁のリーフレットも「令和9年4月1日以降は、『5年以下の拘禁刑・500万円以下の罰金』に引き上げられます」と未来形で書いています。

項目2026年7月時点(現行)2027年4月1日以降
不法就労助長罪の法定刑(入管法第73条の2第1項)3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、またはその併科
法人に科される罰金(両罰規定・入管法第76条の2)300万円以下の罰金500万円以下の罰金

出典: 出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」および e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(2026年7月時点の現行条文)をもとに作成

あえて表にしたのは、解説記事の多くがすでに5年・500万円に上がったと書いていたり、逆に「懲役3年」のままだったりするからです。3世代が混在しています——「3年以下の懲役・300万円」は2025年5月31日まで、「3年以下の拘禁刑・300万円」が現行(呼称変更は2025年6月1日施行の刑法等改正)、「5年・500万円」は2027年4月1日以降。「2025年の改正で3年から5年に」と書く記事は呼称変更と厳罰化の混同です。厳罰化を定めた改正法(令和6年法律第60号)は公布2024年6月21日・施行が約3年後。同日には育成就労制度も施行されます。

「知らなかった」は免責されるのか——ただし書が肝心

「知らずに雇っても必ず罰せられる」とよく説明されますが、条文はそこまで書いていません

前項各号に該当する行為をした者は、次の各号のいずれかに該当することを知らないことを理由として、同項の規定による処罰を免れることができない。ただし、過失のないときは、この限りでない。(入管法第73条の2第2項)

肝は末尾の「ただし、過失のないときは、この限りでない」。知らなかったこと自体を理由に処罰を免れさせない趣旨であって、無過失責任ではありません。では何が「過失」か。入管庁の言い換えがこれです。

外国人を雇用しようとする際に、当該外国人が不法就労者であることを知らなかったとしても、在留カードを確認していない等の過失がある場合には、処罰を免れません。

裏返せば、在留カードをきちんと確認することが、過失がなかったと言うための出発点になるということです。他人事にも思えますが、統計は違います。警察庁によると令和7年(2025年)の不法就労助長事犯の検挙は263件・310人(うち入管法の助長罪は253件・308人)、310人のうち日本人が200人——約3分の2です(出典: 警察庁『令和7年における組織犯罪の情勢【確定値版】』)。

在留カードのどこを見るのか|就労制限の有無と資格外活動許可

カードを読み取り端末にかざして真正性を確認しているオフィスの場面

在留カードには多くの情報が載っていますが、雇用の可否判断に見るべきは2か所だけ。入管庁もこの2点を「ポイント①②」として整理しています。

ポイント①:表面の「就労制限の有無」欄

「就労制限の有無」の記載意味採用時に必要な確認
就労制限なし就労内容に制限がない(永住者・日本人の配偶者等・定住者など)この欄については追加の確認は不要
在留資格に基づく就労活動のみ可その在留資格で認められた範囲の仕事だけができる在留資格と自社の業務内容が合っているかを確認。在留資格が「特定技能」の場合は指定書も確認する
指定書により指定された就労活動のみ可在留資格「特定活動」。法務大臣が個々に指定した活動しかできない旅券に添付された指定書を必ず確認する
就労不可原則として雇用できない(留学・家族滞在など)ポイント②(資格外活動許可欄)を確認。許可があればその範囲で就労可

出典: 出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」をもとに作成

見落とされやすいのが「指定書」です。「特定活動」は法務大臣が個々に活動内容を指定する在留資格で、中身は券面になく、旅券に添付された指定書を見なければ何をしてよい人か分かりません。入管庁は「特定技能」も同様に指定書の確認を求めています(分野と受入れ機関が指定されるため、「特定技能だから製造業ならどこでも」ではありません。全体像はネパール人 採用の基本ガイドで整理)。もう一点、「就労不可」で判断を終えてはいけません。留学生の多くはこのカードですが、資格外活動許可があれば働けます。

ポイント②:資格外活動許可欄の3類型

通常の在留カードでは裏面、後述する特定在留カードでは表面にあり文言も異なります。「裏面を見ればいい」と覚えていると新しいカードで詰まります。記載は次の3類型です。

  • 許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く。): アルバイト先が複数ある場合は、その合計が週28時間以内でなければなりません
  • 許可(「教育」「技術・人文知識・国際業務」「技能」に該当する活動・週28時間以内): 地方公共団体等との雇用契約に基づく活動に限られ、一般企業での就労には使えません
  • 許可(資格外活動許可書に記載された範囲内の活動): 個別許可。許可書に記載された機関・業務内容でしか働けないため、現物を必ず確認してください

週28時間は入管法ではなく「施行規則」——見落とされる3つの限定

「入管法で週28時間と定められている」は不正確です。法律が定めるのは資格外活動許可の仕組み(入管法第19条第2項)だけで、28時間を定めるのは入管法施行規則第19条第5項第1号(出典: e-Gov法令検索「入管法施行規則」)。条文とリーフレットを突き合わせると、要約では落ちる3つの限定が見えます。

  • 複数のアルバイト先は合計で週28時間以内(条文ではなくリーフレットの明記事項): 自社で週20時間、他社で週15時間なら合計35時間で超過。超過すれば働かせた企業の側が不法就労助長罪に問われ得ます
  • 長期休業期間中は1日8時間以内: 条文は「在籍する教育機関が学則で定める長期休業期間にあるときは、一日について八時間以内」。夏休みだから緩和されるのではなく学則が定める期間が条件
  • 教育機関に在籍している間に限られる: 同号の括弧書きが「留学の在留資格をもつて在留する者については教育機関に在籍している間に行うものに限る」と限定。卒業・退学した時点で許可は使えません

3点目は現場で本当に起きます。3月に卒業した元留学生が4月以降も同じシフトで働き続ける。券面は変わらないので気づきませんが、在籍していない以上その就労に根拠はありません。ちなみにコンビニの店頭業務そのものを目的とした就労可能な在留資格は基本的になく、店頭にいる人の多くは資格外活動許可を受けた留学生です。なお留学の在留資格には法令上の日本語要件がありません。日本語が流暢であることは、就労可能である証明には一切ならないのです。

カードがなくても働ける人、カードがあっても働けない人

  • カードがなくても就労できる場合がある: 「旅券に後日在留カードを交付する旨の記載がある方」「『3月』以下の在留期間の方」「『外交』『公用』等の方」。旅券等で可否を確認します
  • カードがあっても資格外活動許可がなければ就労できないのが「留学」「研修」「家族滞在」「文化活動」「短期滞在」の5つ
  • 監理措置と仮放免は在留資格ではありません: 退去強制手続中のため原則就労不可(監理措置決定を受けた人は例外的に許可されることがあり、可否は決定通知書で確認)
  • 難民認定申請中でも、有効な在留カードがない場合や「就労不可」は雇えません

2026年6月14日から在留カードの券面が変わりました

マイナンバーカードと一体化した「特定在留カード」の運用開始が報じられましたが、実は特定在留カードを取得しない人に交付される通常の在留カードも、同じ日から様式が変わっています。入管庁は「特定在留カード等の導入と同時に、在留カード等の様式も変更されますので、特定在留カード等の取得を希望しない場合は、新たな様式の在留カード等が交付されることになります」と明記しています(出典: 出入国在留管理庁「特定在留カード等交付申請について」Q1-4)。見落とす解説記事が多いので注意を。

券面から消えたのは「在留期間」、残ったのは「在留期間の満了の日」

新様式で券面から消えたのは「在留期間(『4年3月』『1年』といった期間の長さ)」「許可の種類」「許可年月日」「交付年月日」の4項目で、いずれもICチップにのみ記録されます。ここで誤解してはいけないのが、「在留期限が読めなくなった」わけではないこと。消えたのは期間の長さで、満了の日は券面に残っています。入管法第19条の4第1項は記載事項に「在留資格及び在留期間の満了の日」「就労制限の有無」「資格外活動許可を受けているときはその旨」を挙げています。可否判断に必要な3つは券面に残るため、確認フローはそのまま使えます。

2026年9月頃まで、読取アプリでも「在留期間」は表示されない

ここからは券面ではなくアプリ側の話です。入管庁は「新様式の在留カードは、券面に在留期間の情報が記載されておらず、在留カード等読取アプリケーションで読み取っても、在留期間の情報は表示されません」「令和8年9月を目途に、(中略)改修版のリリースを予定しております」と告知し、在留期間を確認する必要がある場合には申請人の住民票で確認するよう案内しています(出典: 出入国在留管理庁「新様式の在留カードに係る在留期間の確認方法について」)。アプリが当面表示できないのは、消えた4項目のうち「在留期間」「許可の種類」「許可年月日」の3項目(交付年月日は恒久的に非表示)。可否判断に支障はありません。むしろ古いアプリでは新様式が読み取れないので最新版に更新を。

特定在留カードは資格外活動許可欄が「表面」にある

差分は3つ。資格外活動許可欄が表面にある(文言も「許可(週28時間以内・風俗営業不可)」等と簡略化)。「就労不可」が右下の追記欄に記載される場合がある裏面はマイナンバー情報等の記載。そして取得は任意で、入管庁は「マイナンバーカードの取得は任意であることと同様に、特定在留カード等の取得も任意」としています。「切り替えが必要」は誤りで、現行様式も有効期間まで有効。当面は3種類が混在します。

偽造在留カードの見分け方|公式ツール3つの使い分け

最後に残る不安が「そのカードは本物か」です。入管庁は3つの手段を用意していますが、守備範囲が違います

①在留カード等読取アプリケーション——ICチップで真正性を認証する

ICチップ内の情報を読み取ってカードの真正性を認証し、券面の印字内容を表示します。読み取った内容と券面が食い違えば偽変造が疑われます。ただし「スマホがあれば誰でも読める」わけではありません。対応OSはWindows 11/macOS 13以降(Apple M1以降)/Android 12.0以降/iOS 16.0以降で、Windows 10は対象外、iPadも非対応。パソコンは拡張APDU対応のICカードリーダライタ、スマホはNFC Type B対応端末が要ります(出典: 出入国在留管理庁「在留カード等読取アプリ/失効情報照会 サポートページ」)。なお入管庁は「本人の同意を得た上で提示を受けることが必要」と明記しています。

②在留カード等番号失効情報照会——番号が生きているかを調べる

券面の在留カード番号と有効期間の満了日を入力すると、その番号が失効していないかを確認できます。カードリーダーもインストールも不要なのが利点です。注意点が4つ。

  • URLが2026年1月5日に変更されました: 正しいURLは https://lapse-immi.moj.go.jp/html/top.html。旧URLのままの記事が多いのでブックマークし直しを
  • 毎日午後8時〜11時の約3時間はメンテナンスで使えません
  • 2026年1月5日以降、海外のIPアドレスからはアクセスできません。VPN・プロキシ等で匿名化されたIPも制限対象
  • 当日発行のカードは「有効ではありません」と表示されます。データ未更新のためで、偽造ではありません

そして最大の限界を入管庁自身が注意しています。

問合せ結果は、在留カード等自体の有効性を証明するものではありません。実在する在留カード等の番号を悪用した偽造在留カード等も存在するため、問合せ結果にかかわらず、在留カード等読取アプリケーションや「「在留カード」及び「特別永住者証明書」の見方」にある偽変造防止対策についてもご確認ください。

実在する有効な番号を刷り込んだ偽造カードがあるため、照会で「失効していません」と出ても本物とは限りません。番号の有効性は照会で、真正性はアプリで、という役割分担です(2025年11月14日以降はアプリから直接照会できます)。もう一つ、券面の有効期間が切れていても、在留期間更新許可申請等を行っていれば「失効していません。」と表示され、申請中だと確認できます

③目視5ポイント——道具がなくてもできる確認

入管庁は現行様式について、傾けたときの絵柄の色変化、「MOJ」ホログラムの3D的な動き、90度で白黒が反転する銀色ホログラム、透かし文字「MOJMOJ…」など5つの目視ポイントを公表しています(詳細は出入国在留管理庁「「在留カード」及び「特別永住者証明書」の見方」)。ただし2026年6月14日以降の新様式に同じ加工が施されているかは、執筆時点で公表資料から確認できていません。新様式を目視だけで判定せず、読取アプリを使ってください。

「偽造が増えている」——2025年のデータでは、そうなっていない

この手の記事は「摘発が急増」と煽りがちですが、公的統計はそうなっていません。「偽造在留カード所持等」の検挙件数は令和7年(2025年)で234件、前年比マイナス41.6%、検挙人員も191人で同マイナス37.4%。ピークは令和2年(2020年)の790件です(出典: 前掲『令和7年における組織犯罪の情勢【確定値版】』)。なお同統計の「旅券・在留カード等偽造」(128件)は旅券・運転免許証なども含む混合カテゴリで、234件と混同しないでください。ただし確認不要ではありません。入管庁はアプリの導入目的に「券面の偽造技術の精巧化、有効な在留カード番号を使用した偽変造在留カード作成事案」を挙げています。件数は減っても手口は精巧になっているのです。

採用時の確認フローに落とし込む

チェックリストに沿って採用手続きを進めるオフィスの机上

ここまでを現場で回る手順に落とします。私たちが企業の皆さまにお伝えしているのは4つ。

  • 安易に採用しない: 「日本語が話せる」「いい子そう」で判断しない。日本語力と就労可否は別物です
  • 必ず在留カードを確認する: 本人の同意を得て提示をお願いし、「就労制限の有無」→ 資格外活動許可欄の順に見る。「特定活動」「特定技能」なら指定書も。そのうえで任せたい業務がその在留資格の範囲に収まっているかを突き合わせます
  • 卒業した学校に問い合わせてみる: 本人の同意を得たうえで「どういう学生でしたか」と聞く。進路に責任を持つ学校は多く、率直に教えてくれます
  • 専門家に相談する: 迷ったら内定を出す前に行政書士・登録支援機関・紹介会社へ。出した後では戻せません

採用が決まったら次項の届出を行い、入社後は満了の日を管理して更新の3か月前に着手する仕組みを作りましょう。

ハローワークへの届出——期限は「翌月10日」ではない場合がある

外国人を雇用する事業主には、労働施策総合推進法第28条第1項により外国人雇用状況の届出が義務づけられています。条文は在留資格・在留期間等を「確認し」「届け出なければならない」という2段構えで、在留カードの確認は自衛策であると同時に法律上の要請でもあります。そして届出期限を「翌月10日」で統一してはいけません。4パターンあります(出典: 厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」)。

  • 雇用保険の被保険者: 雇入れ=翌月10日まで/離職=離職日の翌日から起算して10日以内
  • 雇用保険の被保険者でない場合(週20時間未満のパート・アルバイト等): 雇入れ・離職とも翌月末日まで

注意すべきは、留学生アルバイトの多くが「被保険者でない」側に入ることです。ただし理由は労働時間ではなく、昼間部の学生は雇用保険法第6条第4号により労働時間にかかわらず適用除外だから(同条第1号の「週20時間未満」とは別の除外事由。夜間・定時制等は省令の例外)。週20時間以上でも翌月末日です。届出を怠ったり虚偽の届出をしたりすると30万円以下の罰金(同法第40条第1項第2号)。「過料」と説明する記事は誤りで、これは刑事罰である罰金。同条第2項の両罰規定により会社にも同じ罰金が科されます。なお届出の対象外は3類型——「外交」「公用」と特別永住者です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 在留期限が切れている在留カードを提示されました。もう雇えないということですか?

即断は早計です。在留カードの有効期間が券面の表示と異なる場合があります。満了の日までに在留資格変更許可申請または在留期間更新許可申請をすると、その旨が裏面に記載され、処分がされない限り券面の満了日から2か月を経過する日まで有効です(入管法第20条第6項。更新申請は第21条第4項が準用)。この特例期間中は適法に在留し、就労も可能。確認は裏面の記載か失効情報照会で行います。ただし30日以下の在留期間の人は対象外で、申請していることが前提です。

Q2. 在留カードの確認は、採用時に一度やれば十分ですか?

いいえ。満了の日を一覧で管理し、更新申請の3か月前に動ける仕組みを。留学生は卒業・退学した時点で資格外活動許可が使えなくなります(券面は変わらないので気づけません)。

Q3. 偽造が疑われるカードを見つけた場合、どう対応すればよいですか?

入管庁は最寄りの地方出入国在留管理官署へ相談するよう案内しています。その場で本人を問い詰めたり、警察を呼ぶかを自社で判断したりする必要はありません。ただし読み取れない原因が、カードリーダライタの接続やドライバ、金属製の机の影響であることもあります。機器側の要因を確認したうえで、判断がつかなければ官署へ。

まとめ

  • 見るべきは表面の「就労制限の有無」資格外活動許可欄の2か所(通常は裏面、特定在留カードは表面)。複数バイト先は合計で週28時間以内
  • 罰則は2026年7月時点で3年以下の拘禁刑・300万円以下の罰金2027年4月1日から5年・500万円へ。両罰規定で法人にも罰金
  • 条文の「ただし、過失のないときは、この限りでない」のとおり無過失責任ではない。入管庁の言い換えは「在留カードを確認していない等の過失がある場合には、処罰を免れません」
  • 2026年6月14日の券面変更で消えたのは「在留期間(長さ)」「許可の種類」「許可年月日」満了の日・就労制限の有無・資格外活動許可は残り確認フローは崩れない
  • ツールは読取アプリ+失効情報照会を併用。偽造の検挙は234件・マイナス41.6%と減少中だが手口は精巧化

次に読むべき記事:

確認は、疑うためではなく、安心して迎えるために

罰則や摘発の話が続いたので、外国人採用は怖いものだという読後感になったかもしれません。ただ、私たちが現場で感じているのは少し違います。トラブルが起きる会社と起きない会社の差は、外国人比率ではなく入口できちんと確認し、受け入れる体制を整えているかどうかです。実際、社員の半数近くが外国人でも問題なく回っている会社をいくつも見てきました。だからこそ自社の業界に不利でも、入口の管理は厳しくあるべきだと考えています。在留カードの確認は応募者を疑う行為ではなく、入口を守る作業。確認をきちんとやる会社は採用後の定着でも強いのです。

とはいえ、目の前の一人について「この人は雇えるのか」を判断するのは、慣れないうちは不安なものだと思います。私たちG-Star HR Linkは、ネパール現地での教育から日本での紹介・定着支援までを一貫して手がけ、在留資格の申請実務は提携の行政書士が担当しています。「在留カードを見たけれど判断がつかない」といったご相談も、状況の整理からお手伝いできます。お問い合わせからお気軽にどうぞ。まず一度確認しておこう、というその一歩が、いちばん確実な予防になります。